サントノーレとビジネス書

寝坊した。
映画は諦めた。
午前中は親戚のお見舞いと自転車の整備をした。
お昼ごはんを食べに遠出したらお目当ての店が臨時休業で、そのまま帰宅して庭仕事と部屋の掃除をしたら午後3時。
それだけではなんだか休日として不十分な気がして、藤枝市の「ボクゥボクゥ」に行ってきた。

 

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「サントノレ」があったので注文。
小さなシュークリームに飴がかかっていて、なにやら美味しいクリーム(カスタードクリームなのか?少し軽い気がする)とともに組み合わせてある。
友人の結婚式で、これの巨大なものを皆で取り分けて食べた記憶がある。というか、確かフランスのお祝い菓子だったはずだ。
こうしてケーキ店でちんまりと可愛らしく作られた品も、また良い。
きゃあきゃあ騒ぐ類の可愛らしさではなくて、にこにこと愛でていたくなるそれだ。もちろん僕はおっさんなので、騒ぎもしないしにこりともせず、クールに食べ進めるのだけれど。

 

 

夜になってから、ビジネス書を2冊、読んでいる。
転職した先は、できたばかりの会社で、少人数かつ寄せ集めの所帯で四苦八苦している。
自分としてもホワイトカラーの経験がほとんど無いし、他のスタッフも仕事の進め方などの基本部分にかなりの不安がある。
数ヶ月働いて、これじゃあたまらんと社長(基本的に遠方にいて、普段はTV会議システムで連絡や報告を行う)に相談したところ、書籍を数冊送ってきたのだった。
「仕事の進め方」みたいな本。
これを読んでおくように、次のTV会議からは全員に1回20分くらいの“授業”を行う、と言う。そういえば専門学校や大学で講師もしていた人だった。
というわけで「業務時間に読め」と命じられてはいたけれど、忙しくて相談するくらいだからそんな暇はなくて、休日にさらさらっと読んでいる。
流し読みに加えて、Webで要約やまとめ記事を探して、そちらは雑にメモ(MicrosoftOneNoteを使用。もう少し使いやすくならないものか…)をして、読んだことにしてしまう。

読書は好きだ。やや活字中毒気味なところがあって、興味の薄いビジネス書でも、読み始めれば止まらない。読み始めるまでは斜に構えていても、幸いなことに読んだ時間を損だとまでは思わない。
小説ならばあえてゆっくり読むこともあるけれど、この種の本は読み飛ばしが効くから時間もかからない。どうせ要点はまとめられているし、具体的なエピソードや事例紹介部分は陳腐なぶんだけ理解しやすい。愛のある読書とはいえないけれど、つまらなくて苦痛とはならないから、普段からの読書習慣もたまには役に立つ。

しかし渡された本、1990年代のベストセラーということもあり、例に挙げたエピソードがさすがに古い。保険のセールスレディなんて言葉が当たり前に出てくる。事務・総務の業務ではお茶出しや掃除が若手女子社員の代表的業務とされているし、スポーツに例える場合はゴルフか野球だ。

仕事内容や結果をある種のチェックシートや表に記入していくメソッドなのだけれど、本に掲載されている基本様式は、WordやExcelでぱぱっと仕上げられる体裁にはなっていない。役所の申請用紙みたいに、ぜんぶ四角く囲われていて、表とはいうものの項目名の横に記入欄があるのか下側にあるのかは、罫線によって区切られ示されている。つまり、いわゆる「ネ申エクセル」や「表組み・罫線ワード」の技術が要る。
あの頃のこういうセンスが、今に至る日本の奇妙なオフィス印刷物文化に繋がっているのかもしれない。
まあ、自分の業務に応用せよ、と言われたらエッセンスだけ抜き出して、紙が必要ならばきちんとWordやExcelの“正しい使い方”に沿ったかたちにするだけなのだが。

しかしこういうビジネス書、人生で数冊しか読んだことがないのだが、どうしてこう語呂合わせが好きなのか。日々、唱えるものではないし、丸暗記するよりは「どういう形で自分の仕事に取り入れるか」が大切なのだと僕は考えるのだが。
僕もさらにおっさん具合が進むと、語呂合わせを好むようになるのかもしれない。「仕事の原則はサントノレ(SANTONORE)だよ新人くん!最初のSはSpeedでAはAction、NはNakamaでTは…」みたいに語り始めたら嫌だなあ。何だよNakamaって。だいたいサントノレは「saint-honoré」です。

 

MATFER(マトファ) 口金 サントノーレ (ステンレス製) 80257

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