リボンをダブルクリック

職場の先輩に、パソコンの、というかExcelやWordの操作について説明する機会があった。ついでに質問も受ける。
目下の悩みは「いつもリボン・インターフェイスが“隠れて”しまう」とのこと。もちろんそんな用語は使わずに、「うえのほうの操作メニューが、マウスから離れると畳まれてしまう」みたいな言い方だったのだが、要はポインタが乗っている時だけメニューが表示されるらしい。

そんな症状は聞いたことが無いが、とにかく行く先々の全ての端末で、そのようになる、という。

困った時は対象の上で右クリック。GUIの基本。
すると「使わない時はメニューを隠す」みたいな項目にレ点が入っている。で、それを解除すると、マウスが離れても(例えばExcelの場合は、セルに入力している時も)メニューは隠れない。

これで一応の解決だが、どうしてそうなったのかは知っておきたい。
先輩は特に気にしないようだが、しかしパソコンに興味の無い年配の人というのは、たいていのトラブルは「よくわからないが、そういうものである」と結論づけてしまうものなのだ。また再発すれば、僕に話が来る。

というわけで、仕事をしながら先輩の操作を観察する。
どうやら、多くの操作で、ダブルクリックをしているようだ。これもまたビギナーや、パソコンに興味の無い人に多い(さらに言うと年寄りに多い)手癖である。ウェブサイトのボタンやリンク、Windowsのスタートメニューといった、シングルクリックで済ませるべきところも、ダブルクリックになってしまう。パソコン、決定、ダブルクリック、と覚えているのかもしれない。
そして、リボン・インターフェイスのタブをダブルクリックすると、「自動的に隠す」ことができるようなのだった。

なるほどだから行く先々で、端末を問わずにメニューが隠れるのか。
こういうトラブルともいえない小さな不具合、不便は、問われないと気付かないし、ただ話を聞いただけでは原因まではわからない。

 

ところで我が職場では、マウスはマウスパッド上で扱うものとされている。パッドのいちばん上までマウスが到達し、さらに画面上のマウスポインタは上側に動かしたい時には、マウスを持ち上げて下に移動し、だんっ、と勢いよく叩きつけ、その後にポインタを上に動かす。
からしたら、環境設定により、マウスの移動スピードを上げれば良いのではないか、そもそもどうしてそんなに大きな音を立てて叩きつけるのか、と思うのだけれど、よくこのマウス操作による「だんだんっ」という音が聞こえてくるし、新人さんもすぐにこの操作方法を習得するので、あるいは世間の常識なのかもしれない。
この種の音や妙な作法は、気にするときりがない。きりがない、なんて理由で放置するのは愚の骨頂だろうが、でもまあ僕はパソコン作法の先生として雇われているわけではないから、特に何もしない。
聞かれたら答えるし、答えるからにはわかりやすく有効に、と心がけるだけ。
しかしマウスパッド、もう不要だと思うんだけどな。

 

 

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