映画『聲の形』と、洋食屋のチーズ煮込みハンバーグ

友人母娘に誘われて、遠くの映画館まで行き、アニメ映画『聲の形』を観てきた。
原作漫画の存在は知っていて、何度か薦められたこともある。が、今さら単行本を買い揃えて通し読みするというのもなあ、と思っていた矢先に劇場映画の公開。でも誘われなければ観なかったと思う。

結論から書くと、とても素敵な作品だった。
甘くて綺麗な感動物語である。幼い頃の、取り返しのつかない間違いを抱えた少年少女達が、数年を経てそれに向き合い、形を与え、克服したり背負う覚悟を持つ。不完全さに寄り添うこと、自立した人間への第一歩を歩み出すまでのお話。

聾唖者といじめ、不登校、友情と恋愛。ともすれば下品になる類の話ではるが、上品な演出と、作中のリアリティレベルを一定に保つことで(なるほど“けいおん”の人達なのかと後で納得)、陳腐さを感じない。完全な大団円へ収束しない点も、気に入った。

そういえばこの作品、子供達だけでなく、周囲の「温かく見守る大人」にもまた、それぞれの瑕疵や限界がある。それは優しく話し相手になる端役の“おばあちゃん”にまで徹底している。神様みたいな人がいないし、それをあえて(わかるかわからないかの加減で)描く。だからこそ感動に説得力が生まれてくるのだと思う。

今となっては遠い、子供時代の過ち。
どうやって僕達は死なずに済んだのか。
大人としては、そんな事を考えてしまうし、たまにはそういう話をするのも良いのではないか。だから、誘ってくれた友人とその子供達には感謝している。観て良かった。

 

 

 

 

 

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さて、映画のあとには藤枝市の蓮花寺池公園近くの洋食屋、「くれそん」で、ひとりごはん。
町の小さな洋食屋さん、という風情だけれど、新しい店で、メニューがちょっと変わっている。特に看板メニューの「チーズ煮込みハンバーグ」は、見た目がすごい。
大きな器に、ハンバーグとデミグラスソースと、大量のチーズがぐつぐつ焼けている。見た目はデミグラスソース優勢だけれど、食べるとチーズが多いことがわかる。煮込みハンバーグにチーズを加えたというより、チーズで煮込んだハンバーグという風情。
この溶岩みたいな中に、付け合わせのポテトやニンジンが埋まっている。アスパラベーコンには、チーズも巻かれている。
決してボリューム勝負のオモシロメニューではない。お年寄りだって食べているし、本当に美味しい。他のスタンダードなハンバーグやシチューも、きちんと美味しい。だから思うのだ。なんで「チーズ煮込みハンバーグ」なんだろう、と。

 

では今からパソコン作業。そろそろ年賀状のイラストを描きたいところ。でもまるでアイデアが湧かない。困ったことである。

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