目はとても弱い器官だ。物理的にも、そして化学的にも脆弱で、しかも傷ついた場合に被害が大きい。
というわけで、化学薬品を扱う仕事中は(実験をするお仕事です)、ゴーグルを着用する。薬品の蒸気や飛沫が目に入るのを防ぐ、いわゆる“保護具”としての装備。
同様に、レーザー光を扱う場合には、専用のメガネやゴーグルを着ける。作業に応じて、いろいろなゴーグルを使い分けている。
ちなみにスキーやスノーボード用のように、バンドで固定するものをゴーグル、眼鏡と同じくテンプルで耳にかけるものをゴーグラス、と呼ぶ。僕の仕事内容では、たいていゴーグルを使う。
さて、このゴーグル、使い続けていると劣化してくる。
レンズ部分の汚れは拭くか洗うかすればいい。皮膚に触れる部分も、僕は頻繁に綺麗にしている。ゴムバンド部分も、だんだん伸びていってしまう。
今日はこのゴーグルを、新品に交換した。
身体を守るものだからケチらずに換えていけ、と会社は言うが、在庫が無ければ自分で発注したりと、面倒なことが多くて後回しになってしまう。買うよりメンテナンスするほうが手っ取り早い、だから性能が落ちた品を使い続ける、という悪循環。
ここしばらく、少しは仕事の余裕が生じていたので、えいっとゴーグルをまとめ買いしてみた。職場の皆で、一斉交換。
換えてみるとわかる、新品の使い心地。
しっかり固定されているのに、頭も顔も痛くない。防曇コーティングもきちんと働くし、作業中に緩むこともない。同じ品番でここまで違うのか、と驚いてしまう。
これは「歯ブラシを買い換えた直後の感覚」に近い。新品の歯ブラシは、どうしてあれほど高性能なのか。
というわけで、その装着感を存分に楽しんだ(いや、楽しんではいないか。やはり煩わしいのだが、でも比較するとずいぶん楽なのだ)わけだが、作業を終えた後に鏡を見たら、目のまわりにぐるっと跡がついていた。
痛くならないから、つい締め付けを強くしてしまった。
10分くらいでその跡は消えたが、しかし少し恥ずかしかった。
ところでゴーグルの説明書を読んでいたら、「戦争ゴッコには使えない」との注意書きがあった。戦争ゴッコ、なかなか普段は出会えない言葉である。ゴッコはカタカナ!
議員と教育委員会の答弁で使われる程度ではないか。なんとなく印象に残っていて、つい画像に残してしまった。
穏やかな1週間だった。
身体的にはそれほど辛くない。肩こりが酷いかな、というわけで、サロンパスを買ってみた。が、匂いがきつくて、使いどころが限られる。それと、間違って「温感タイプ」を購入してしまった。さすが半額、夏には出番が無いかもしれない。