今回の旅、大きな不満やトラブルといったものは無かった。いや、完全に有意義だった、ミスも無駄も無かったとはもちろん言えない。そういうパーフェクトな旅というものがあるのだろうか、とは思うものの、最終到達点として、つまり基準点としての「完璧な旅」を想定すると、おおむね9割程度の達成度だったと思う。
でも十二分に楽しんだわけで、つまり、良い旅でした。
でも、あれはいったい何なのだろう、と思うことは、やはりある。
どの島にも、立派なフェリーターミナルが存在する。切符を買うだけでなく、軽食があったり、お土産が買えたり、もちろん観光情報も知ることができる。瀬戸内国際芸術祭に関係しているところはともかく、そうでない場所では、わりと大きな音で音楽が流れていた。
どうして、フェリーターミナルでJ-Popを聞かなくちゃいけないんだ。しかも、昨年か一昨年の紅白歌合戦で流れたような曲を。
これはターミナルの近くのお土産屋さんでも同様。お年寄りの旅情的にはOKかもしれない。でも僕は苦手だ。
そういえば、フェリーの客席で、延々と「通信販売のチャンネル」を映し出すテレビが設置されていて、閉口したこともあった。地元の人にとっては生活の足だから、そんな番組でも良いのかもしれない。僕はテレビの見えない席に移り、それでも音は聞こえるので、展望デッキに移ったけれど。
小豆島に関しては、「オリーブなんとか」という食品や菓子が本当に多かった。でもオリーブを感じたのは、フェリー乗り場の前で食べた「オリーブソフトクリーム」だけ。
オリーブオイル自体は高くて、今はどこでも多種多様なオイルが買えることもあって、知人への土産用に1本買っただけ。
直島で買った「塩」は、粒が大きくてとても美味しい。ハーゲンダッツ・アイスクリームのチョコレート味にぱらっと振りかけると良い。これは、今試してわかった。
オリーブオイル(小豆島ではなくて、地元の輸入食材店で買ったトルコ産)は、バニラアイスクリームに垂らすと面白い味になる。かなり個性が強くて使いづらかった瓶は、もっぱらアイス用になった。
最後にもう一つ。
瀬戸内の島々で買いそびれた土産は、岡山駅では手に入らない。岡山駅は、岡山の土産で占領されている。当たり前だが、僕は失念していた。
今でも思い出すと「あー」って思うもの。
和風の、淡くカラフルな丸いお菓子。軽い感じで、確か婚礼菓子の類。名前は忘れてしまった。可愛くて買いたかったのだけれど、旅の前半ということもあり後回しにしていたところ、直島から小豆島に渡ったとたんに見られなくなった。小豆島のどこかで見たが、普通の土産物店には売っていない。あれは、買っておけば良かった。
こんな感じで、旅のことをつらつら書くと、止まらない。
きりが無いので、今日はここでキーボードから離れる。いつか、芸術祭の芸術面について書かねば。本当に素晴らしい展示ばかりだったので。