最近、立て続けに、郊外や市街地や田舎の駅前を歩き回る事態に陥った。
コインパーキングや、無人の立体駐車場で、お金が足りなかった。
正確には、現金の持ち合わせはあった。ただし、5千円や1万円札があって、必要なぶんの硬貨や千円札が足りなかった。
クレジットカード非対応の駐車場の場合、これが困る。
たいてい、千円札以上の紙幣は受け付けない。そして、周囲にある自動販売機(ジュース)もまた、千円札しか使えない。
仕方が無いから、コンビニエンスストアなどを探す羽目になる。
こちらとしては、さあ帰るぞという気分で駐車場(時間貸しの有料駐車場であることは強調しておきたい)に到着したのだ。そこから周囲を探検する気分ではないことは、明白である。
先日行った、シネコンの入った商業ビルなどは、最悪だった。
レイトショーを鑑賞後、駐車場に行ったところで、千円札も小銭も足らないことが判明。そして「両替機は最上階にございます」という案内でビルに戻ったところ、両替機は「夜10時以降は防犯のために閉鎖します」と貼り紙がしてあった。僕は思うのだが、両替機の電源を落として、貼り紙をしただけで防犯になるなんて、それはいったいどういうセキュリティなのだろう。
ともかく、そういうわけで、田舎の商業ビルから外に出て、駅まで歩いて、コンビニエンスストアで不要な買い物をして、そして小銭を手に入れて、駐車場まで戻った。
田舎の中規模の駅、そしてコンビニエンスストアだから、夜中はヤンキー風味の若者達でいっぱいである。怖い、というより心寒くなってくる風景。あまり長く居たくない雰囲気だった。
最近はクレジットカードばかり使うため、現金がなかなか減らない。1万円札は心情的にそのままにしておきたい、という説明しづらい欲求もある。
というわけで、今後は、お財布の小銭入れの脇にある小ポケットに、千円札を折り畳んで入れておこうと考えている。可能ならば、車のどこかにも1枚隠す。
それで生活が破綻するわけではないが、でもちょっとだけ無駄というか、たった千円でも普段は手を付けるべきでは無い現金がある、というのは、ごくわずかに残念な感じがするから不思議。
そして、財布の千円札は、きっとそれほどシリアスではない局面で使ってしまうだろう。そういうものなのだ。他人はどうか知らないが、僕はそういうタイプなのだ。