映画『心が叫びたがってるんだ。』

午前中、働いているうちに「今日の午後は休める」という可能性に気づいた。
これはもちろん暇なわけではない。ただ、明日に回せる仕事、他人に割り振れる仕事は全てそのようにすれば、今日の午後は半休を取れる、ということだ。
今週前半は、皆でそのように「休めるチャンスを大切にする」と決めたので(というのは、また“休めない日々”が続く予感がするため)、今日はその試みを実行に移した。

実際のところ、こういう日にこそ、溜まった仕事は片付けるべきなのだ。だがやはり、明日の多忙よりは今日の休暇が、今の自分には大切だと判断した。同僚達も、そうすべきだと言ってくれた。



12時ちょうどに仕事を切り上げ、そして急いで映画館へ行く。高速道路まで使ってしまい、ぎりぎりの時刻に席についた。

今日はアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』を鑑賞した。
これがなかなか泣ける作品。
泣けるような設計と演出、ある意味べたなストーリーなのだが、それがわかっていながら泣けてきたのだから、たいした職人技だと思う。これは全く皮肉ではなくて、「琴線に触れる」ことに失敗する映画が多いことからも、それだけで1800円以上の価値はあるのだ。
つまり、観て良かった。詳細は、たぶん他のどこかにたっぷり書いてあるだろうから、僕は書かない。
青春物語の皮を被った、ある種のお伽噺。それはよくわかるのに、しかしまるで我が事のように、ひりひりと心に沁みるものがあったのは、本当に良かった。深み、があるかというと困ってしまうが、別にそんなもの不要と考えるのなら、これは良い映画だと考えている。
そういえば、どこか素敵な音楽だな、と思っていたら、エンディングで「クラムボン」の名前が。
アニメに抵抗がなければ、強くおすすめできる作品。僕は「バケモノの子」よりも気に入った。

 

「心が叫びたがってるんだ。」オリジナルサウンドトラック

「心が叫びたがってるんだ。」オリジナルサウンドトラック

 
小説 心が叫びたがってるんだ。

小説 心が叫びたがってるんだ。

 

 

 

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映画のあとは、買い物を少しと、コーヒーと読書の時間。

今日は「笠井珈琲店」に行った。
いつもの「1/2アイスコーヒーとブレンドコーヒー(クリーム抜き)」を飲む。これで1つのメニューである、という不思議なローカル喫茶文化。冷たくて甘くて濃いアイスコーヒーを少しずつ飲みながら、あっさりめのブレンドコーヒーを楽しむ。クリーム抜き、というのは、クリーム代金分だけコーヒーの量が増すという事らしい。
そして、それに合わせるのは、「木の実のタルト」。
写真は撮り忘れた。香ばしくて、薄く塗られた酸味のあるジャムも実に美味しい。存在感のある味で、コーヒーはその盛り立て役なのだと思う。
今日はコーヒーを追加で1杯、オマケしてくれた。どんどん気前よく注ぎ足してくれるので、お腹がいっぱいになる。
さらに(客全員に)、プレーンなアーモンド・タルト(1/2ピースくらい)を振る舞ってくれた。このタルトは「試しに自家製バターなど贅沢な材料をたくさん使いすぎたら、望む味と価格にならなかったため、売り物にはしない」とのこと。確かに、リッチな味わいだった。
今日はこの大盤振る舞いがあった時に、ほぼ全ての客が、いわゆる「スイーツに詳しい人」だった。みんな「フランス伝統菓子の特徴が…」とか「これくらいバターが強いとね、粉の味も…」とか、何かしらコメントをするのだ。「ありがとうございます。とっても美味しいです」みたいな発言が一切無くて、とても緊張した。正直、なんだこいつら、と思った。
見た目は、普通の、平日の昼間に喫茶店にいそうな、老人数人と中年女性と、読書目的の地味な若い女の子だったのだけれど。
僕も一応、お礼とともに発言をした。
もしかすると、静岡市の甘党が集まる時間だったのかもしれない。僕には通知も回状も来ていなかったのだが。
ともあれ、大変に素晴らしいおやつの時間だった。
仕事を半日休んだ甲斐があったというもの。

そして、帰宅してからは、スマートフォンのお手入れや、靴のメンテナンスや、読書をして過ごしている。余裕がある平日はいいものです。明日も明後日も、こんな感じだと良いのだが。

 

 

 

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