値引き交渉

ほぼ定時退社。やることはいっぱいあるが、今日は帰れるチャンスだったので逃さない。そして、帰宅時に車屋さんに行ってきた。

 

具体的にどれくらいのオプションをつけて、手続きから税金まで含めた支払いがいくらになるのか、を試算してもらった。
もう少し安ければいいなあ、とは思うものの、上手く交渉ができない。とはいえ老店員さんも心得ているのか、「他所のディーラーに行って競合する車種の見積もりを貰ってきてください。もちろん私の見積もりを見せることで、値下げが期待できます。そのうえで、我が社のこの車の価格を決定しましょう。それで買ってくれるのなら、私はとても嬉しい。あ、それから9月は有利な交渉ができますよ、決算期ですから」と指示をしてくれる。ついでに他社の(僕が選びそうな)車リストもぱぱっと作って、それぞれの“残念な点”も挙げてくれた。さすがに“長所”までは教えてくれなかったが、とにかく親切なことである。その競合車が置いてある近所のカーディーラーの地図までプリントアウトしてくれた。
全体的に、あまりがつがつしていない営業さんだった。支店長クラスのなせる営業技術というか、余裕と親切さで信頼を得るという戦術なのだと思う。なかなかクールだ。
売りだして間もない車だから値引きの余地が少なく、だからこそこうした“おおっぴら”なやり方を採用できるのかもしれない。僕の「買いたい。実は7割ほど決定済み」という気持ちが見透かされている可能性は高い。

 

がつがつ、といえば横の席のお客さんは、車情報誌やインターネットの記事にあるような、本格的な値引き交渉をしていた。わざわざ他社のパンフレットが入った袋をいくつも傍らに置き、「自分は幾らまでなら妥協するがその際は端数は切り捨てて欲しいそれが誠意だ無理なら隣の市のディーラーに行く私とあなただから腹を割っているんだつまり誠意だ一生の買い物だからね」とすさまじい。コーヒーのおかわりなんかも頻繁にしている。担当した店員はあまり熱心ではない感じ。きっと彼の裁量では“ムリなものはムリ”な値引きを要求されているのだと思う。

こういう「絵に描いたような客」が気になって仕方がない質である僕としては、自分の見積額とオプションの種類よりも、彼らの行末に興味が湧いてしまう。良い取引ができるといいな、と思う。
それにしても、あそこまであからさまに比較交渉するのならば、値引きを要求する側が資料をまとめるなり、正式な各ディーラーや車種の見積書をきちんと提出し吟味してもらうなり、それなりの工夫をしてもいいのではないか。
「他所はもう少し“頑張る”って言ってるよ。だから君も“頑張って”くださいね」という交渉術は、効果的かもしれないが、やや下品だ。

というか、これは以前も書いたが、こういう交渉事が好きな人が、僕の車の購入を請け負ってくれると実に有り難いのだが。報酬は、値引き額の半額を保証する。誠意とか気持ちは、どうでもいいです。

 

なぜ「お客様は神様です」では一流と呼ばれないのか

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