へんな企業文化と、選択箇所をオートシェイプ(楕円)で囲む件について

今の勤め先には、どうしても慣れない事がいくつかある。たぶん多いほうだと思う。
きっと、自分が守りたい、気をつけていきたいことと正反対の“文化”が多すぎるのだと考えている。

文章に略称を多用するのが、気になる。手書きの時代じゃないんだから、そろそろ事業所名などは漢字1文字で略す必要が無いと思うのだが。それだけでなく、その略した1文字を、そのまま読み上げるのだ。例えば「静岡事業所研究セクション」という組織があったとすると、「静研セ」あるいは「静」となる。それを発表資料などで読む時は「しずけんせ」や「しず」と言う。部外者、特に他社の人達の前でもそういうふうに「身内の言葉」を使うので、なんだか恥ずかしい。
組織や建物や部署の名前ならまだいい。「平成」は「H」と書くのが通例となっている。そしてもちろん、読み上げる時には「エッチ」なのだ。「エッチ27かみ」というのはつまり、「平成27年度上期」のこと。

個人的には、仕事の時は、西暦にすればいいと思うのだが。仕事中にいちばん目にするカレンダーは、たぶんパソコンの(Windowsの)タスクバーにある時計と日付け表示で、次がカレンダーアプリケーションなのだから。
それに天皇陛下は、いずれ代替わりする。これは仕方がないことで、不敬とか軽視ではなくて、切り替え業務の手間を考えた場合は、積極的に選ぶ必要が無いと考えるのだ。西洋由来の暦で、年号だけが和風(?)というのも、ちょっと不思議だと思うし。

ともかく、「エッチにじゅーなな」は変だと考え、最近はそれを周囲に伝えている。でも例えば「学校を卒業してからすぐに就職。転職も、他所の事業所や支店への転勤経験も無い」という人の場合は、そういう発想すら無いのが当たり前のようだ。

 

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これは「今の勤め先」に限ったことではないけれど、例えばWordで作った「記入用紙」の選択欄を、オートシェイプの楕円を使って「丸でくくる」のは、そろそろ止めにしないか、とここで提案したい。あれは基本的にズレるからみっともないし、コンテンツとレイアウトの関係について無理解をさらけ出しているようにしか見えない。つまり、見ていて恥ずかしいのだ。
「印刷したときにそれなりに見えれば上等」という、まるでワープロが流行した頃のような気分で今に至ってしまった、それが日本の古い企業(と役所)だと思う。
とにかく文書といえばぐるっと枠で囲うとか、酷い時にはその囲いの中に点線で罫線を入れる書式など、いまだに見かける。転職活動支援サイトで貰った「パソコンで使える履歴書フォーマット」にも、点線の横罫線が引いてあった。囲いや罫線が無くても、綺麗に文字は並ぶし、見やすさは変わらない、という事を製作者は知らないのだろうか。これは「Excelで文書から図面まで作ってしまう悪習」に通じる間抜けさが感じられる。

そのうえで、例えば「参加・不参加」の該当するほうを「◯」で囲ってほしい、と要求するのならば、Microsoftに機能要望するなり、それなりのツールを作るなりすればいいと思う。
仕事用のパソコンは「紙に手書きよりもいくぶんマシな書類を印刷するツール」ではないのだから。

 

石井ぜんじを右に! ~元ゲーメスト編集長コラム集~

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