先日の旅行で、自分用に購入した琉球菓子。どれも美味しくて、惜しみつつ消費している。
今日は「こんぺん」を食べた。
那覇市の生協(COOP)で買った品。「ナントウの老舗 大福製菓」の製品と、ラベルには書かれている。1個100円だった。
見た目は大ぶりの甘食で、それほどふかふかしていない。どっしりとした量感がある、茶色い素朴なお菓子だ。
原材料には、「砂糖、卵、小麦粉、ピーナッツバター、マーガリン」とある。味も概ね、砂糖と卵と小麦粉とピーナッツバターとマーガリンを混ぜて焼いた味だった。
中にはピーナッツ餡というのだろうか、外側の生地とは少し違う感じの部分があったけれど、これは熱の通り方の違いかもしれないし、餡を包んで焼いたのかもしれない、その辺りはよくわからなかった。
「こんぺん」という名前が楽しい。店ではたしか、「昆餅」といった表記がされていた。
中国の菓子にも似た、しかし少し違う味。ピーナッツの風味が、ただの甘い焼き菓子に面白い変化をもたらしている。コーヒーにも緑茶にも合う。これは想像だが、癖のある中国茶と組み合わせるのが最高だと思う。
しかしこの「こんぺん」、大変にお腹にたまる。
夕食を軽く済ませたので、夜のおやつ代わりに食べてしまったのだが、1個で満腹になって、数時間経ってもまだそれが消えない。もしかして、切って何人かで食べるものなのだろうか。沖縄といえば、菓子パンがやたらと大きかったので、彼の地ではこれが平均的なおやつサイズなのかもしれない。
ところで、今日のおやつは、葵区紺屋町の「マリアサンク」にて、イチゴのショートケーキを食べた。
あまりショートケーキを好んで食べないのだが、この店のイチゴのショートケーキは特別なのだ。はじめて食べた時は、びっくりした。生クリームの味がとても良くて、スタンダードなつくりなのに味が華やかなのだ。華やかな味、というのは上手く説明できないけれど、でもとにかくそういう味が存在するし、ティータイムにはそれが高い価値を持つ。
華やかといえば、今日は桜が満開だった。
晴れて良かった。あまりに絢爛すぎて、僕の好みの風景ではない。でもやっぱり見惚れてしまう、圧倒的な華やかさが、ソメイヨシノの最盛期にはあるのだと思っている。
もうひとつ華やかといえば、今日は「静岡まつり」であり、つまりメインストリートを使った「YOSAKOI」の人達が元気いっぱいに踊っていたのだが、あれは完全に僕の趣味からは外れるので、できればどこか僕の目につかない場所で(例えば地下の大ホールで)その華やかなヤンキー・オバサン・ダンスを堪能して欲しいと思ったし、たぶん来年も同じように考えるだろう。
旅行前から延々と続く「あれもやりたい、これは片付けなければ」といった気分が旅の終わりとともに消えて、懸案の諸々はそのままに、でも気分的にはのんびりとした休日を過ごせたと思う。自転車に乗れたのも良かったし、暖かく明るい季節というのも、おそらくは楽観の理由だろう。
「旅行の片付け」や「沖縄旅行が終わったらやりたいこと」は、明日に回して、今日は本を読んで寝る。