沖縄の生協で購入した果物を、少しずつ食べている。
旅のあとの楽しみ。今回はそれほど買っていないが、でも小さな非日常といった感じの珍しい果物こそ、南国土産らしいと思う。
今日は「カニステル」を食べた。
見た目は、筆柿のような、あるいは花屋で売っている小型の飾り用カボチャのような色と形。つやつやしていて、大きさはミカンより少し小さいくらい。数年前に食べたものは夏みかん程度のサイズだったから、個体か品種の差があるのだろう。
日持ちするのかどうかは、よくわからない。1週間以上、暖かい部屋に置いていても、さほど変化が無かった記憶がある。冷蔵したことはない。
皮を剥いて食べる。小さいし、皮も薄いから、今日はナイフを使った。手でも簡単に剥けるはず。
味は、バナナよりもいくぶん薄い甘みと、ほのかな南国果実のクセがある。酸味はほとんど感じない。稀に、「甘い焼き芋」くらいの果実に遭遇する。当たり外れが多い果物のような気がしている。
面白いのが食感で、澱粉質というか、蒸かしたカボチャかサツマイモのようにほくほくしている。人によっては、水が欲しくなるかもしれない。およそ果物とは思えない食べ心地。
格別に美味しいものではないのに、いつも買ってしまうのは、この不思議な食べ心地が原因だろう。自分で食べても、人に食べさせて驚かれるのも楽しい。
この果物、どうしてマイナーなままなのだろう。大量生産に向かないのか、味わいに華が無いからか。
スターフルーツやドラゴンフルーツは本土のスーパーマーケットでも普通に売られているけれど(ちょっと高価)、カニステルは見たことがない。テレビ番組で取り上げられたら、しばらくは「カニステル食べた?」と話題になりそうな、変わった果物なのだけれど。お菓子などへの応用も難しそうな味と食感ではある。
いつも買うが、食べ続けるうちに「そんなには食べられないな」と思ってしまう。味は好きだが、ほんのり漂うトロピカルフルーツの“臭み”が気になってくる。酸味が効いていれば、また評価が違うのだろう。家族に食べさせても、最初は面白がるのに、「気がついたら皿が空になっていた」という事が一度もない。
価格は8個入りで、120円だった。農家からの直売コーナーの品であることを差し引いても、ずいぶん安い。観光者向けの露天や市場では、大きいものが1個200円くらいだった。
ホテルやレストランでは見たことが無いから、上等で特別な食品というよりも、庶民の日常の味なのかもしれない。
ところで今日は、妙に疲れた。
旅の後、2日目から疲れが出るあたり、加齢を感じてしまう。早く寝るといいつつ、昨日も一昨日も夜更かしをしたせいもあるだろう。とりあえず今日こそはすぐに寝る。