夕飯はひとりで食べた。家族が用意してくれた主菜と副菜と汁物に加え、1品を作る。
ちりめんじゃことささがきゴボウを甘辛く炒りつけたもの。たぶん美味しいんじゃないかなあ、と思って作ってみたところ、それなりの味になった。
今日は醤油と砂糖と酒と胡麻油を使ったが、例えば唐辛子と菜種油と塩を使っても、そんなに変なものにはならないと思う。ゴボウはペペロンチーノ風(ニンニクは好みにより。僕は隠し味程度に使う)にすると、土臭くて不思議な食品になる。
ところでちりめんじゃこ、Google日本語入力によると「縮緬雑魚」が変換候補にあがる。ちりめん、は読めるが、じゃこに違和感。ZAKOが転じてJYAKOになったのだろうか。どうしても「ちりめんざこ」と読めてしまう。
実家の近辺では、ちりめんじゃこの事を「干し小鰯」と呼ぶ。僕の知っている限り、ほんとうに狭い範囲での呼び名。町内でいちばん繁盛している魚屋がそのように表記しているからだと推測。なぜその店がそんな呼び方、書き方をしているのかは知らない。
静岡県中部地域としては「しらす干し」と呼ぶのが一般的だろう。確か京都の市場では、「上乾」と値札に書いてあった。静岡県でいうところの「釜揚げしらす」も、関西では「ちりめんじゃこ」と呼び、そのなかで乾燥させたものを「ちりめんじゃこ(上乾)」と呼んでいる、のではないか。この辺り、よくわからないまま今に至る。
そういえば子供の頃に食べたちりめんじゃこは、ずいぶん塩辛かった気がする。塩蔵品、という感じの味。今はそれほどではない。生しらすと違って、冷凍が可能だから、それほど塩を効かせる必要が無いのだろう。減塩が好まれる時代になった、という点も大きい。僕が子供の頃だって減塩の必要性は説かれていたとは思うが、なぜかちりめんじゃこはしょっぱかった。
子供時代には、「ちりめんじゃこの缶詰」があった。この事を言うと誰もが否定するし、少なくともWebを検索してもそんな品は見つからない。だから缶詰は、僕の偽記憶という可能性がある。パイナップルや桜桃と同じサイズの缶を(缶切りで)開けると、びっしりと半乾燥状態のシラスが詰まっていた、あの風景が嘘だなんて信じられないのだけれど。
ほとんど関係無いが、「ちりめん山椒」は好きだ。家族が好まないので滅多に食べられないけれど、あれは本当に美味しいと思う。
- 作者: きしわだ自然資料館,きしわだ自然友の会,日下部敬之
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2009/07
- メディア: 大型本
- 購入: 6人 クリック: 23回
- この商品を含むブログ (9件) を見る