モノレールでトンカツ定食

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たぶん焼津市、でも個人的には焼津なのか藤枝なのか判然としない、そして水田と倉庫と町工場とスクラップ置場が入り交じる、そんな印象の薄いところに、モノレールを店舗としたトンカツ屋がある。

たまたま店の前を通ることが何度かあって、気になるけれど行く機会が無かった。「今日は外で食べよう」と思った時に向かうような繁華な場所ではないのだ。
それに店主がガチガチのモノレールマニア(ただの鉄道マニアより怖い印象)だったり、田舎町には欠かせない「廃物利用の変な創作物に囲まれた変人お爺さん」だったら困る。

でもしかし、気になる店ではあった。
モノレールは好きだ。昔のハイテク、って感じがする。特にこの店の「吊り下がるタイプ」は、愛らしさも感じる。

というわけで、行ってみた。

店内には変な注意書きや貼り紙やポエムは一切無い。
現役だった頃のモノレールの写真が少しだけあったけれど、それだって思い入れや主張の為というよりも、単なる説明用。食べ終えてからきょろきょろしていたら声をかけてくれた店主は実に控えめで(写真を撮ってもいい、運転席にも入れるよ、と親切に教えてくれた)、「どうだ、面白いだろう。素敵だろう」みたいな事は一言も言わなかった。ちなみに僕以外の客は、店がモノレールの再利用である事には、それほど興味も感興も無いようだった。

そんな普通のトンカツ屋である「番番亭」のトンカツは、安くて美味しい、きちんとしたもの。定食で800円、でも特に安っぽい感じはしないし、基本に忠実な、揚げたてのトンカツだった。モノレール抜きで、トンカツ屋として十二分に勝負できると思う。
僕としては、チェーン店の「希少種である〇〇ポークを契約農場でのびのびと育て(略)オレイン酸が豊富なナントカ油で云々」といった解説を読まされてから、「じゃあこの、特級のびのびロースの、えーとサイズは竹、それに四季彩々セットで、ソースは普通でお願いします。あっ普通のソースっていうのは、そうそう、この店長のこだわり特濃ソースですね。すいませんドリンクは緑茶で、温かいものを食事と一緒に」なんて注文するよりも、この店のようなシンプルなほうが嬉しい。

モノレールは、千葉で活躍していたもの。
2両が並んで置いてあって、今活用しているのは1両だけ。椅子は撤去してあって、普通のテーブルが並んでいる。窓やつり革はそのまま。床よりも天井側がいくぶん広いのは、モノレールならでは、なのかもしれない。

というわけで、モノレールとトンカツが好き、あるいはモノレールの車内で美味しいトンカツを食べてみたい人は、焼津市の「番番亭」がおすすめ。
東名高速道路の焼津インターチェンジから車で5分から10分、場所はたぶん、食べログあたりで調べれば迷うことは無い筈。なにしろモノレールだから、間違って別の店に入るなんて事は無いし、そもそも飲食店が少ない区域なので、Google Mapsを頼りにうろうろしていれば、すぐに見つかる。
僕は日常使いのトンカツ屋として、今後もたまに行くつもり。

 

今日はこのモノレール・トンカツ屋に行った以外は、旧友(男)と会ったり、旧友(女)と会って、それぞれ食事をしたり、コーヒーを飲んで、色々な話をした。数年に1回、あるいは10年に1回の再会だったから思うところは多々あるが、ここには書かない。どちらも良い再会だった。

 

 

 

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