ブッセ

 もう限界、というくらいに残業をした。時間としてはそれほどではないけれど、疲労感がすごい。特に足。こんなにも立ち仕事が多いとは予想外だった。
 こんな週末は早く帰りたいところだが、今日は「職場対抗球技大会:予選」の日。だから、なかなか帰宅できなかった。

 

 勤め先の敷地内には、立派な体育館や運動場がある。クラブ活動として有志が利用したり、あるいは実業団チームも存在すると聞いている。そして年に何回か、親睦のために職場ごとにチームを組んで、バスケットボールやバレーボールの大会を行う。

 僕は運動が苦手で、全く興味も無い。なのでさすがに、チーム編成表からは外させてもらい「応援担当」となった。多くの「応援担当」は、ちょっと顔を出すだけで、そのまま帰ってしまう。でも僕は「新人として、早く場に馴染むようにぜひとも最後まで応援と観戦を続けて欲しい」ということで、自職場が敗退するまでは観覧席にいるよう求められていた。

 正直言って疲れているし、ルールは全然知らないし、他所の部署の人達の顔と名前だってわからないし、さらに言うと、給料が貰えない時間に会社には居たくない性分なのだ。

 でもまあ今後のこともあるから、今日は我慢して観覧席で2時間30分ほどを過ごした。退屈だったけれど「スマートフォンでルールを検索していました」みたいな事は言わず、それなりに楽しんでいる顔ができたと思う。

 「軽食が出るから」とは聞いていたが、貰えたのはボルビックとブッセだった。
 確かに仕事の後のミネラルウォーターは身に染みいるような有り難さだったが、贅沢を言えば冷やしておいて欲しかった。
 ブッセは(ちょっと最近は見ないような安っぽさだったが)なかなか美味しかった。というか、今日の仕事関係ではこれがいちばん素敵なできごとだった。
 天国への道はブッセで舗装されているのではないだろうか。甘くてふんわりして、優しくて、そして確かな救済がそこにはある。ブッセを考えた人は偉い。

 

 とはいえブッセだけでは夕食にならないから、帰宅してから量を減らした夕食を摂った。今はシャワーを浴びて、さっぱりしている。ただし足だけが、筋肉痛の予兆を発している。髪が乾いたら寝る。それまではネットを巡回する。
 

 

ダックワーズとブッセ

ダックワーズとブッセ

 

 

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