帰省した友人と、昼食を食べに行く。今日は「鐘庵」にて、桜海老のかき揚げ蕎麦と、静岡おでんを食べる。
おでんは家でも作るけれど、いわゆる“静岡おでん”は、外食でしか食べられない。だからこういう機会は貴重というか、少し楽しい。
おでんは、鍋から自分で選ぶ形式だった。90円/串。
とりあえず、ナルト、コンニャク、牛すじ、フワを取る。
それぞれの選んだ理由と感想、その他の事項を以下に記す。
- ナルト:珍しいから選んだ。薄切り以外で食べる機会など無いので。味は特筆すべき点は無く、澱粉質の多い練り製品といった感じ。喜んで食べるような品とはいえない。
- コンニャク:食べ慣れた灰色のコンニャクでは芸がないと考え、白いものを選んだ。結果としてコンニャクではなく、“ちくわぶ”だった。静岡県内でちくわぶを食べたのは初めてかもしれない。練った小麦粉の味、澱粉質の塊。食の喜びとは程遠い味。
- 牛すじ:自宅では基本的に食べない食材。でも大好物。しかし口にしてから、これが牛すじではなく“モツ”であると知った。牛すじが食べたい時に食べるモツほど悲しいものはない。
- フワ:いわゆる、肺臓のこと。レバーを徹底的に血抜きしたような味わいと、くにゃっとした歯ごたえ。少し癖がある。珍しいから食べてみたが、そんなに美味しいものでもない。珍味というか、メジャーにはなれない悲しみのようなものを味わった。
味付けも風味も素晴らしいのだが(練辛子がよく合う)、選択を誤った感じが強い。かといって、追加で食べるほど空腹でもない。特にちくわぶとモツは痛恨のミスだった。
ちなみにかき揚げは普通に美味しい。この店の桜海老のかき揚げは、ちょっと仕上がりが変わっている。自宅では作れそうにない形。
立ち食いそばに近い店だから安いし気軽なので、鐘庵は良い店だと思う。
願わくば、おでん鍋の中に何がどのように入っているのか表示して欲しいものだ。なにしろ静岡おでんは、汁が真っ黒に濁っている。
それから、鍋の中の整理も不十分だと思う。せっかくの仕切りが生かされていないように感じた。
その上で、自分の不注意を反省し、次回は望みの品をきちんと選べるように意識していきたい。近日中に再挑戦したい。次はジャガイモも食べる。