映画「劇場版魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」を観た。




こういう映画は1人で観るものだとばかり思っていたが、友人が誘ってくれたので2人で映画館に行く。
今日は「劇場版魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」を鑑賞した。まだ封切られてすぐだからか、男性割引デーだからか、平日の午前中というのに混んでいた。
友人と会う「本題」は、その後の会食と人生相談だったが(ハード過ぎてブログには書けない)、それはそれとして、なかなか面白いアニメ映画だった。


昔から連綿と続く「魔法少女もの」のフォーマットを使った深夜アニメの「魔法少女まどか☆マギカ」は、DVDで観てあった。
SFっぽいトンチの効いた決着のつけかたに感心し、劇中のコラージュ風演出(劇団イヌカレー、という人達の演出らしい)は、気持ち悪くて不思議な魅力を感じた。
そしてほとんど完結したような世界の、もう一つの終局が、この映画(と、事前に予習しておいた)。



だいたい8割くらいは、ストーリーを予測できたし、その通りになった。ある種のお約束というか、名人のやる詰め将棋みたいなもので、それ自体は難しくない。
ストーリーの先読みができていても、物語はとても面白かったし、相変わらず演出は気持ち悪くて魅力的だった。


アニメの終盤では、主人公がトンチを効かせて(そして自己犠牲の果てに)劇中の言葉でいう「円環の理」という、それなりに閉じたサイクルが完成させた。
主人公も含む「魔法少女」の皆に救いと祝福がもたらされる世界。
全ての成り行きを知るのは、もう一人の主人公(劇場版の主人公)だけ。この人だけが諸々を抱え込んでいるが、そのまま老いるか死ぬかすれば、もうややこしい話は発生しない。
しかし劇場版ではもちろん、そうはならなかった。陰謀があり、友情やすれ違いがあり、かっこいいガン=カタがあり、色々あって、最終的にこの主人公にもようやく救済の瞬間が訪れる。この辺りまでは予想がついた。


その後の、僕が予想できなかった残りの2割こそ、この映画の真骨頂だった。
「このままじゃ終わらないだろう。さて何が起こるのか」と楽しみにしていたら、なるほどそういう事かと膝を打つ(比喩)方向にストーリーが進んだ。
意外とはいえ、確かにそう振る舞うしか無いだろう、そうじゃなきゃ嘘だろう、と納得する終わり方。御都合主義的な心境の変化も、後出しジャンケンの奇跡も無い。
「よくわからない祝福の光と仲間達の笑顔に迎えられ、抱え込んだ愛も業も悲しみも雲散霧消」という良くあるハッピーエンドではない。
とはいえ、単に無慈悲なだけのバッドエンドでもない。言うならばビターなエンディングだが、アニメ版から続く自然な終わり方だと思う。
一貫して、奇跡ですら整合性を求められている点で「魔法少女もの」の体裁をしたSFではないかと、僕は考える。とはいえ最近SF小説ばかり読むから、大抵の「筋の通った」話はSFに見えてしまう。
いくらでも続編が作れそうな気もするし、これで1つの区切りで過不足無い感じもする。






映画の後は、友達と昼ごはんを食べに行った。ちょっと豪華なランチを食べた(僕以外が全員女性という、馴染めない雰囲気の無農薬カフェ)。
そして長くてハードな人生相談を受ける。その内容に影響を受けて僕もぐったりと疲れる。
1人になってからもどうにも落ち着かない。仕方がないからデニーズで「ハロウィンパンケーキ」を食べつつ、雑務をこなした。
ハロウィンパンケーキ。持ってきたウェイターさんが躊躇うほどに、失敗している。でも食べた。
デニーズのハロウィンパンケーキは、ココアパウダーが山盛りで、絵柄がわかりにくい。たぶん型紙が悪い。ギザギザのコウモリとジャックオーランタンが紛らわしいし、月まで盛り込んでいる。
ウェイターさんが、皿を置く前に躊躇をしていた。僕が「いいですよ。これ食べます」という感じで頷いていなかったら、作り直しになっていたかもしれない。


とりあえず今も「僕は魔法少女ではなくて良かった」と、しみじみ思う。魔法少女よりも、人生相談のほうが向いていると思う。





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