キルフェボンと猫とミナ・ペルホネン。

 

病に伏した友人に、時々メールをする。「明日は見舞いに行くが、何か欲しいものがあるか」と聞くことが多い。
今まで実用的な返答が来た事が無い。無理難題で実現不可能な品ばかりを要求する。
昨日は「キルフェボン静岡店の季節限定商品『6種のフルーツとチョコレートスフレのタルト』が欲しい」と返信が来た。せっかくなので頑張ってみた。
仕事帰りに静岡まで行き、タルトを購入。自分用にはパッションフルーツのものを買った。友人の家族の分もそれぞれ選ぶ。
キルフェボンのケーキはとにかく華やかだ。価格が高く、見栄えが良く、パッケージも含めて「雑貨屋さん的なパリ」の雰囲気がある。実に細やかなところまで計算が行き届いている印象。これは昔から変わらない。
全然嫌いではないが、なかなか自分で行かないお店ではある。いつも混んでいるし女性客ばかりで、落ち着いてお茶を飲めない。愛着がわくタイプのお店ではない。
しかし、たまに行くと楽しい。見ているだけでわくわくする。特に他人への手土産を選ぶとしたら、とても素敵なお店だと思う。それが今日のようなサプライズなら、なおさらのこと。
材料が良いのだろう、実は地味で茶色いケーキが美味しいのだけれど(チーズケーキ等)、いつもどうしても派手なフルーツ山盛りのタルトを選んでしまうのは悩ましい。



タルトは普通に美味しかった。
友人もしっかり驚いてくれた。友人のご家族からも「なかなかやるじゃないか」と褒めてもらえた。






8月末頃から、ベランダに猫が現れるようになった。
夕食が終わる頃になると、ウッドデッキの端でクロネコがばたばたと遊んでいる。まだ若い猫。裏の家で飼われている「クロちゃん」だと思う。
近寄ると足に擦り寄って、にゃあにゃあと鳴く。無防備にお腹も触らせてくれる。
他所の家の猫だから、餌などは与えない。ただ存分に遊ばせてもらっている。
だいたい日の暮れる頃には、小さな土産を持ってくる事が多い。バッタやスズメの死骸が多い。今日はオオカマキリだった。これは親愛の証なのだろうか。
今日のカマキリは生きていたので、そっと庭に放った。放った瞬間に遠くから「クロちゃん」の鳴き声がした。
もし見られていたら気を悪くしたかもしれない。猫にその種の感情があるのかは知らないが、若干の後ろめたさは感じた。



レター  01.
ミナ・ペルホネンの「レター」という小さな本を読む。
趣味が良くて明快で「なるほどこういう手紙が毎月届いたら、ブランドへの愛着も湧くだろうな」と思う。しかしまあ、それだけの本ではある。
ミナ・ペルホネンには縁遠い生活だから仕方がない。買って損をした気にはならなかったが、買わなくても良かった気もしている。
とにかくさらさらと、あっという間に読み終えてしまう。
ページがばらばらと外れたので乱丁かと思ったが、こういう仕様らしい。






ナウシカの飛行具、作ってみた  発想・制作・離陸---- メーヴェが飛ぶまでの10年間

t_ka:diaryは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。