午前中の空いた数時間で、映画「ゼロ グラビティ」を鑑賞した。
予告編を見てから、ずっと気になっていた映画。
しかし予告編以上の素晴しさは、本編には感じられなかった。残念だ。
確かに映像は素晴らしい。どうやって撮影したのだろうと思える宇宙空間の演出。細かいところを探せば粗は多いけれど(あの小さなガス噴射でISSまで行けるなんて不思議だ)それはたぶん、わかっていて面白さ優先でそうしているのだろう。科学番組では無いのだ。
しかし最初から最後まで危機の連続と、力んで唸りながら危機を解決していく主人公というのは、いつものハリウッド映画と変わることなく、要は途中で飽きてしまった。
宇宙での事故なのだから、冷酷なくらいに人には厳しくあってほしい。まるで地上のパニックを描いたような作品になってしまった。
登場人物が少ないこと、無線通信を(音響効果として)効果的に使っていることは雰囲気を盛り上げていたと思う。ケスラーシンドロームの混乱を、抑えた調子で表現していた。
しかしなぜ原題の「Gravity」では無いのだろう。商標か何かの問題だろうか。
先ほど、2足ある「オーロラシューズ」を磨いた。
昨晩あらためて財布を見たらとても汚らしくて、その掃除をしたところ「ではついでに靴も磨こう」という気分になった。手入れの道具は同じであり、手はどうせ汚れる。
10年以上前に購入した古いほうのオーロラシューズ(スリッポンタイプ)は、そろそろ駄目かもしれない。革にひび割れが生じてきた。オイルを塗っても治らない種類のひび割れ。そして妙に黒ずんでいる。
よく「革は生き物です。適切に手入れをすれば一生持ちます」と言うが、もちろん革は生き物ではないし(透湿性はあるし脂の保持はするだろうが、代謝はしない)、なにしろ酷使しているから仕方がないところではある。
とはいえ、これも味といえるかもしれない。とにかくクリーナーでできるだけ古い脂質を落としてから、たっぷりミンクオイルを擦り込んだ。「一晩放置した後に拭きあげると革が蘇ります」と、ミンクオイルの説明書には書かれている。
比較的新しいほう(Tストラップタイプ)は、まだ状態が良くて、手入れをすればきちんとしっとり綺麗になる。今日はストラップを外して磨いた。
はじめは「コンフォートシューズなのに高い」と思ったけれど、スニーカーやブーツが不要になるくらいに毎日履いているから、結果的に安上がりだった。よほど長距離を歩くのでなければ疲れないから、今でもしみじみと「買って良かった」と思っている。しかし見た目に涼やかさが無いため夏には向かないし(でも履く)、革1枚で作られているから冬は寒い(でも履く)。
靴底は何度か自分で補修している。いずれ張替えに出すこともあるだろう。購入した静岡市の「游」という店でメンテナンスも受けてくれるので、安心感もある。そろそろ新調したい気もするし、壊れるまで履き続けたい気分でもある。