『佐野洋子の本屋』静岡店

　
　
昼間の気温が10℃を下回った。そして風がびゅうびゅう吹いている。
こうなると、遊びで自転車に乗る気分ではなくなる。部屋で布団にくるまって読書をしていたほうが楽しい。
でもそれは不健康な感じで、だいいち有意義な日曜日の使い方には思えない。だから今日も外出することに決めた。
だいいち、自転車でぶらぶら探検するくらいしか、気軽な娯楽が無いのだ。

でもやっぱり外は寒そう。
仕方がないので「落ち葉の舞う大きな公園。ベンチに座り、魔法瓶で持参したコーヒーを飲んでほっこり」みたいなイメージを膨らませる。
そして厚着をして家を出た。
冬になって初めてコートを着た。手袋も用意した。もちろん魔法瓶にコーヒーを淹れた。

街外れのレストランで開かれている展覧会『佐野洋子の本屋』に行ってみた。
たぶん「100万回生きた猫」の映画化と関係したイベントだと思う。
今まで出た著書がずらりと並んでいて、買えるようになっている。壁には原画がたくさん。
この原画が、とても見応えがあった。
子供の頃に国語で習った「おじさんの傘」の、教科書用の原画は、小さくて可愛らしくて、すごく素敵。
「おじさんの傘」の、傘そのものも売られていた。雨に当たる音が良くなるように、特別注文したとの事。作品は好きだけれど、傘はちょっと高くて手が出なかった。
「おじさんの傘」のポストカードを購入した。
レストランなので、お茶も飲めるらしい。なかなか素敵な展覧会とお店だった。