天然生活風生活


思いがけず、雑誌「天然生活」のように過ごした日だった。


朝から生姜と根菜のスープを作ったり、エノキダケとシメジを日干しにしたり。花粉症に効くというハーブティーも飲んだ。
服も麻混の白いシャツに、生成りのズボン。靴下まで無染色のものだった。これはたまたま、クローゼットの手前にあるものを着用しただけ。
栗原はるみさんの料理本も読んだ。これも偶然、母が図書館で借りたもの。




静岡市の山のほうにある、農家を改築したカフェでお昼を食べた。
はじめて行くお店。友達に勧められた。「どんなところか、見てきて欲しい」とのこと。
ほんとうに山奥にあった。カーナビに助けられた。



車を停めてしばらく斜面を歩かなくてはならないのだけれど、その途中で店主の"言葉”が立てられている。
「たまには裸足になって土のぬくもりを感じて云々」「本当の食べ物を頂くと心がぽかぽかする」など、そういう種類の言葉。そういう立て札が数メートルおきにある。
紅葉が始まっていたが「デジタルカメラで撮影すると真実に到達できないから、綺麗な景色は心に焼きつけよう」という意味の言葉があったので、写真撮影は控えた。



ランチは、ふすま入りのパン、大豆ハンバーグ、サラダ、それに"白砂糖を使っていない”パウンドケーキ。飲み物は薬草茶だった。
全体的にもそもそしていた。とびきり美味しい訳ではないけれど、珍しい食べ物。特に肉を使わないハンバーグは気に入った。
庭先のコンポストを眺めながら食べる。
パウンドケーキは白砂糖不使用で、代わりに甜菜糖を使っているという、不思議な(そして不可解な)ルールに基いて作られている。ぺとぺとしていて、変わった味。



他にも色々と拘りがある。
箱根峠より東側(関東と東北全域)の農作物は使わない。静岡県産の野菜も"なんとか還元水”で洗っているから「安心・安全」という。
なんだか偏狭だなあ、と思いながら(だんだん居心地が悪くなってきた)、壁に貼られた「魂の夕べ:民族音楽と朗読ライブ」のポスターを眺めつつ、薬草茶を飲む。
本もいっぱい置いてあったけれども、背表紙を見ただけ。読みたくなるような本は少なかった。





その後、静岡の中心街へ買い物に行った。正直、ほっとした。
山にいた反動で、31アイスクリームの蛍光色のアイスを買おうと思ったけれど、中高生で混み合っていて断念した。
山のカフェのお土産に、マクロビオティック・グラハムクッキーを買ったから、後で食べようと思う。
たぶんもそもそしているだろう。でもそういう味は好きだ。願わくば、そういう茶色っぽいクッキーが、街の普通の(押し付けがましくない)お店で、廉価に買えることを望んでいる。



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