胸やけを知る

 
 
 
少し前から、エビバーガーとかコロッケバーガーみたいな、ちょっと変わったハンバーガーを食べたいと思っていた。
そして今日は、ロッテリアで「海老カツタワーバーガー」というイベントを行うと、インターネットの噂で聞いた。
先日遭遇した、5段重ねのチーズバーガーの続きらしい。
別に意識して行った訳ではないけれど、たまたま昼過ぎの遅い時間にロッテリアの近くにいたので、たまには良いかと思い行ってみた。



今日は整理券が配られて、それほどの混乱は無かった。
それでも店側の至らないところを突いて、わりと強い口調で文句を言う客がいた。
もし正論だったとしても、アルバイトを口汚く威圧して良いわけがない。さらに行列に割り込もうとしていたから、ほとんどクレーマーである。
それはともかくとして、ちょっと並んだだけで、5段重ねの海老カツバーガーは入手できた。



倒れないように、細長い箱に横たえられた状態で受け取る。
というか、ドーナツの持ち帰りBOXのように、縦に「パン・キャベツとタルタルソース・海老カツ×5・パン」と並べられていた。
上手く食べられそうにないため、1つずつ手にとって食べる。
海老カツは、小エビと小麦粉(ホワイトソースのような溶いた小麦粉のような物体)がまとめてある。見た目はコロッケに近い。
食べてみてわかったが、ソースも無しに大量に食べて美味しいというものでもない。
憧れていたほど素晴らしい食べ物ではなかった。
それでもぺろりと食べきった。
5個(海老カツ25個分)を注文していた学生がいたが、彼も残さず食べていた。



満腹になった。
そして少し、気持ちが悪い。
さらに、なんだかむかむかする、嫌な感じがある。
これは、おそらく胸やけだろう。
胸やけなんて、覚えている限り初めて。なるほど辛いものである。
晩ごはんをきちんと食べられるか、ちょっと自信が無い。



しばらくは海老カツバーガーは食べたくない。
今思うと、僕は別に5段重ねじゃなくて、普通の(バランスのとれた)海老カツバーガーを食べたかったような気がする。
海老カツバーガーとは、もう少し幸福な形で出会いたかった。





帰り道で、美味しそうなケーキ屋さんを見つけたけれど、なにしろ満腹なので今日は買う気になれない。
また後日、行ってみようと思う。
銀行や役所、それにロッテリアと、さまざまな場所で待ち時間があったため、読書が進んだ。それが今日、良かったこと。



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