ライフログ

役所に提出する書類に、今までの職歴や転勤年度を書く欄があった。昇進等の月次も書く。
すっかり困ってしまった。
もともと、この種の情報は覚えられない質なのだ。プライベートな事でさえ、ぼんやりと(例えば20代前半にはフリーペーパー製作を手伝っていた、とか)しか記憶していない。
時系列でイベントを記憶するのが得意ではないのだ。
役所のカウンターで書けばいいと思っていたが、これは無理と判断して、一旦帰宅した。


最近の事は概ねカレンダー(Macのカレンダーと、Google Calendar)でわかる。
しかし何年か前にはデジタル・カレンダーは基本的に「友人の誕生日」しか書き込まれていない。全然活用していなかった。
職場では毎日使っていたけれど、もちろん会社のデータベースにはアクセスできない。


仕方がないので、ブログの記事から類推する。
しかしこれも難しかった。はてなダイアリーに切り替えたのがわりと最近で、それまでの「VOX」や「Mixi」のログを掘り出すのに一苦労した。
そしてブログには「〇〇のケーキを食べた。美味しかった」みたいな事しか書いていないのだ。自分を叱りたくなった。
さすがに引越しについてはブログに書かれていた。よくあんな大変な時期に日記を休まずにつけていたものだ。
それと、Flickrに全ての写真をアップロードしてあるので、大体のイベントの目星をつけるのに役立った。



昇進や配置転換については、もうほとんど想像で書くことにした。大嘘はついていないと思う。
当時の手帳にある会議や資格試験の記録、それに給与明細から類推した。


すごく馬鹿みたいだが、自分が何年に大学を卒業して就職したのかも思い出せない。
その頃の時代の雰囲気みたいのは漠然と覚えているのだが、数字が出てこない。しかし、これは生年月と学歴から算出してくれるサイトがあって助かった。



有償でもいいので、元の勤め先が、就職してから退職するまでに起った出来事を年表にしてくれたら嬉しいのだが、辞める時はそんな気遣いはしてくれないし、僕も必要性に気付かなかった。
辞めた後だと、気軽に総務課の人に頼めなくなるのが辛い。
一元的なサービスがあれば、とても便利だと思う。



記録といえば、仕事関係で取った資格も、半分以上が記録・記憶ともに無くなっている。
まあ、忘れてしまったような資格は、持っていても仕方がないので、もう無かったことにする。



古いアルバムを見返すようなもので、こんな作業をしていると、つい手が止まって、なんだか悲しいような寂しいような気分になる。
そして時間ばかりが過ぎていく。あまり心身に良いものではない。



これから先、その種のライフログを全て残すWebサービスが生まれるのではないか。
とりあえず自分は、今日書いた記録は全て、MacEvernoteにも残しておいた。備忘録として、カレンダーにも書き込んだ。



さらに言えば、自分が死んだ時に様々なアカウントを停止したり、それぞれの友人知人に連絡したり、家族にデータを受け継いだりさせるようなサービスも、そろそろ始まってほしい。
今読んでいる小説「星の舞台から見てる」が、まさにそんな話。まだ半分位しか読めていないが、すごく面白いお話。









昨日、柳宗理氏の訃報を知った。
ザルとボウルとミルクパンを持っている。どれも傑作で、あと100年は残るだろう。それとバターナイフ。バターナイフなんて何でも良さそうなものだが、本当に使い心地がいい。
値段だって、安物とはいえないが、手の届かないものは一つもない。素晴らしいデザイナーだと思う。

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