映画『ノルウェイの森』

映画『ノルウェイの森』を観た。
原作は学生時代から、とても好き。今でも時々読み返す。何故か英語版まで持っている。
原作好きにとって、映画化は少し複雑。思ったとおりに映像化されることは稀だし、どちらかというと悪い出来に思えることが多い。
そんなわけで、今日はかなり警戒しながら映画館に行った。
予告編やキャンペーン用のiOS用アプリの出来が良かったのが、ますます不安にさせる。




丁寧に作られた、良い作品だった。
冗長にならないように、枝葉の話はかなりカットされていた。原作を知らない人にとっては説明不足になるのではないか、と心配になるくらい。
奔放な青年と病んだ女の子と自分勝手な女の子の話、と言ってしまえばそれまでなのだが、全体を見渡してみれば胸に響くものがある。
70年代の時代背景もしっかり再現しながら、垢抜けた雰囲気を保っているのは、すごいと思う。
セリフが文語体というか、原作そのままなので少し不自然な気がした。普通の日本語というよりも、字幕を読んでいるような気になった。
でも原作好きとしては、名場面が形になったようで、あまり気にならなかった。



テキストとして原作を知っているかどうかで、大きく評価の変わる作品だと思う。
義理の姪(高校生)が観たいと言っているので(主役の俳優が目当てらしい)、原作本を勧めてみたい。


音楽も良かった。
ちょっと重い話なので、もう一度気楽に観る気にはならないが、サウンド・トラックを買いたくなった。




鑑賞中、かなり濃厚に、個人的に、学生時代を思い出していた。
僕もあの頃は辛いことがあって、色々とモヤモヤしていた。
今だって楽ではないけれども、昔とは全然違う。












 

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