祖父の葬儀

良い葬儀だった。
帰宅してから、祖父が生まれた明治44年について、ちょっと調べてみた。

西暦では1911年。
キュリー夫人メーテルリンクノーベル賞を受賞し、普通選挙法が採択された時代。
明治が終わる直前。
祖父は静岡市街(caféBikiniの近所!)で、大正デモクラシー、そして幾つかの戦争を越えて昭和・平成と生きてきた。

最後には僕の顔も忘れてしまった。
でも、寝たきりになった数ヶ月前であっても、静岡市の古い写真集や古い雑誌を見せると、ちゃんと覚えていて、昔の事件や出来事、町名の変遷を教えてくれた。

介護を受けるようになってから初めて、実は甘党だったと知った。
孫はもちろん、子供達(つまり僕の父や叔父達)の前では甘いものなんて殆ど食べなかったのに、本当は羊羹やお供えの和菓子が大好きだったそうだ。
死んだ祖母と、同居していた叔母だけが知っていた事実。
介護施設に入ってからは、「好きなだけ追分羊羹が食べられて嬉しい」と言っていたらしい。
僕も追分羊羹は大好きだ。

久し振りに親戚一同が集まった。
歳をとると特に、親族の顔が似てくる。
逆に甥や従兄弟の子供達は、それぞれの親の子ども時代に良く似ているらしい。
血族、ということを実感した一日だった。

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