昨日の休日

昨日は職場全体の休日だった。
ここ半年程は、休日でも仕事が残っていて、全員が休めることが無かった。
たった一日の事でもあるし、僕などは休日くらいは職場の人間の顔を見たくないと思ってしまうのだが、他の人たちは皆、連れだって遊びに行っていたようだ。

今日聞いたところでは、年配の人達はゴルフに行っていたそうだ。
数人で釣りに行っていた同僚達もいた。

そして、僕の部下達(全員同格だけれど、一応僕が責任者)は、皆で静岡市に遊びに行っていた。
びっくりした。
そういえば、土曜日に遊びに誘われて断った記憶がある(その時は京都に行くつもりだったので)。
まさか静岡に行っていたとは、思ってもみなかった。

数年前に僕が彼らの職場に出向してから、彼らにとって静岡中部は“とても興味深い土地”と看做されるようになった。
不思議なことだ。
例えば、僕は前の職場で埼玉出身の人達と知り合いになったが、だからと言って埼玉県川越市に行きたいとは思わない。日系南米人の友達が沢山出来た時は、ペルーやアルゼンチンに興味は持ったけれど、それとは違うと思う。
まあ、職場の“年寄組”の中では年齢も一番近いし、他の30代の人達とも雰囲気は違う(と自負している)ので“面白いオニイサン”扱いされているのかもしれない。自分でも異分子であることを意識している節はあるので、その延長としての“静岡=面白い土地”なのだろう。


ともかく、彼らは早朝に車3台に分乗して三重を発ち、静岡市街を歩き回った後にカラオケBOXで歌ったり、“るるぶ”に載っていたお店でお昼を食べたりして楽しんだらしい(女の子グループからは“静岡のパルコ”で買ったおみやげを貰ってしまった)。男子達は“スパイダーマン3”を観たそうだ(ストラップを貰った)。おしゃれで大きい無印良品にも行ったそうだ。

幸い、というか当然というか、僕の普段行くお店には彼らは立ち寄らなかった。
その後は“るるぶ静岡中部版”おススメの“日本平三保の松原”コースを進み、エスパルス・ドリーム・プラザでお土産を買ってから、さらに焼津魚センターにも寄って、帰路についたとの事。
かなりの長距離移動だ。

カラオケや映画は勿論、パルコだって立派な(実にパルコらしい)ものが名古屋にあるのに、何故彼らは静岡にまで来てこんな遊び方をするのだろうか(大きな本屋にも行った、との事)。
きっと、場所は問題では無いのだろう。皆で遊ぶのが楽しくてたまらない、のだと推測している。


彼ら仲良しグループも、メンバーの大半は25歳を超えつつある。
自分が25歳の時を思い出してみても、こういう遊び方はしていなかったと思う。大学生の時だって怪しい。

転入者からは“四日市学校”と呼ばれる程に特殊な雰囲気の職場で、しかも彼らは、高校卒業からほとんど配置換えを経験していない地元出身者だ。
“永遠の高校生達”と上司に揶揄されるのも何となく判る。

静岡への興味はともかく、彼らにはずいぶんと気に入られているらしい。
私生活の相談をされたり、突然部屋に遊びに来たりと、まるでドラマに出てくる教師と生徒のようだ。

そのせいだろう、上司は冗談で、僕も含めたグループ全体を“カトウ学級”と呼ぶ。

結束が固いのが幸いしてか、最近は業績も高い。自主的に勉強会のようなものも開いている。
もちろん思想的に偏った研究会などではないが、この種の“渾名のついた組織内組織”は時に部外者から警戒される。
第一、皆でつるむのは僕の好む雰囲気では無い。
困ったものだ。


ともあれ、僕も彼らから学ぶ事は沢山あるし、年下の友人というのも面白いものなので、彼らとの繋がりは大切にしていきたい。
一緒に静岡に行くつもりは無いけれども。

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