波を越えて雲を抜けて

四日市港まで車で行き、連絡船に乗る。
波は穏やかで、船もほとんど揺れない。伊勢湾の最奥部に近いので、ブイや各種のプラットフォームが多い。巨大な自動車運搬船やタンカーも沢山見た。タグボートが働いているところや、漁船の側に海鳥が集まっているところを見たのも初めて。


船に乗っただけで充分に楽しかったが、今日の目的地は中部国際空港、そしてその先の沖縄。
数日間の休暇が取れたので、久しぶりの飛行機旅行に行くことにした。

 

折角四日市から旅立つのだから、と空港への往復は船を使う事にした。
家から徒歩数分のところに空港行きの高速バス乗り場があるし、自家用車でも遠くは無いのだが、やはり船は速いし、渋滞の心配も無い。何よりも、「船に乗って南の島へ」というのが素敵に思えたのだ。
自宅から徒歩10分の港で海上タクシーをチャーターする、という手もあったのだが、こちらは高価すぎて(今回の全予算以上した)断念した。

 

朝食は冷蔵庫に残っていた材料で簡単に済ませた(トマトサラダとバゲット)。
昼食は空港でとるつもりだったが、美味しそうなお店が無かった(何処も混んでいて高かった)のでジェラート(イチジクとラムレーズン)で我慢した。

 

 

飛行機に乗るのは久しぶり。手順も空港のシステムも把握していなかったけれど、さすがに新しい空港だけあって、迷うことなく搭乗できてしまった。

 

窓際の席だったが、隣列の子供に窓を譲ってしまったので、外はほとんど見ていない。
考えてみれば、真昼間のフライトも初めてだった。昼間の高空の輝く雲海がとても綺麗だった。
席を譲った子供や、その親と話しているうちに那覇に着いてしまった。あっという間のフライトだった。

 

 

 

那覇は雨だった。
ゆいレールに乗ってまずは宿を目指す。
ゆいレールは窓が大きく、モノレールなので柵や壁も無くて眺めが良い。
沖縄のコンクリート建築は何度見ても飽きない。
高架からの風景は、首都高速からの眺めのようにビルの屋上を見下ろせるので、なおさら楽しい。

駅から出たところで、“ぜんざい”を食べた。
今回初めての沖縄食。麦が入っていて美味しい。

 

 

ホテル(というか宿)はまるで廃ビルのような建物だった。
でも、何しろ1泊1700円なので文句は言えない。安宿だがトイレや風呂は部屋毎にあるし、個室で鍵も付いている。
自分の入った部屋はシングルだが、半分位はダブルのようだ。そして部屋のある階は男子専用。男子専用でダブルベッド?と思ったけれど、エレベーターホール(エレベーター使用不可)に沢山あったちらしやフライヤーから察するに、ゲイ・カップル対応の宿らしい。

 

フロントで暇そうなスタッフと話をした。今泊まっている客達について教えてもらう。ヨーロッパ人が多いそうだ。そして、やはり男性カップルに有名だそうだ。
今日はアメリカンサイズのステーキを食べるつもりでいたので、お勧めのお店を教えてもらい、街に出る。

 

宿から少し歩いたら、すぐに国際通りに出た。

国際通り自体は一周したら飽きてしまった。ジョークTシャツと土産物ばかりで、あまり面白くない。でも、裏通りに入ってみると、素敵なギャラリーや雑貨屋さんがあったりする。この辺は東京や大阪に似ている。まるで一昔前の原宿のようだ。規模こそ小さいが、この街が“都会”として存在しているようで嬉しくなってしまう。こういう雰囲気は四日市には無い。

 

楽しみにしていた公設市場にも行った。日曜の午後なので、小さな店は閉めてしまっていたが、迷路のように入り組んだ奥に美味しそうな琉球菓子の直売所があったりして楽しい。
表通りは賑やかで(そちらも気に入ったけれど)裏道ばかり縫うように歩いていた。
ソーキそばと豚足を食べ、ヨモギのジュースを飲んだ。ソーキそばは大好物。美味しい。

 

市場で果物や琉球菓子(ゲットウ?の葉で巻いた餅、美味しかった)を買い込み、一旦宿へ戻る。サーダーアンダギーを食べ、また街を歩く。

ステーキハウスで夕食を食べる。400gもある大きな肉だが、大きく切ってがつがつ食べると不思議に残さず入ってしまう。普段の肉摂取量1週間分以上を1食で摂ってしまったことになる。でも美味しかった。

 

いわゆる単館系映画館に併設された本屋を眺めたり、小さなカフェでお茶を飲んだり(チョコレートをおまけしてもらった)りして夜を過ごす。カフェの人の紹介で、ライブハウスにも行ってみた(テクノっぽいパーティ。皆とてもフレンドリーだった)。
ブルーシールアイスを食べた。

 

先程宿に戻ってきた。

ロビーの無線LANを貸してもらって、NintendoDSでこの日記を書いている。
市場で購入した豆腐が美味しい。焼き豆腐よりもしっかりしていて、味が濃い。
そろそろ満腹になってきたので、部屋に戻って眠る。

隣室の人達はさっきまで騒がしかった。もう寝ただろうか。

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