椅子の高さとインテリ具合

脚が5つあってキャスターが付いていて、肘掛けはある時とない時があって、背もたれが多少は動かせる事務仕事用の椅子。あれは高さを簡単に調整できる。最近はガススプリング式がほとんど。

 

 

あの椅子の座面の高さで「インテリ具合」がわかるのだ、と話している人達がいた。
なんとも乱暴な、どうにもヤンキー嫌いをこじらせたような説ではあるが、でも確かにそういう傾向はある。

椅子をとにかく低くして、浅く腰掛ける人がいる。彼らは総じて非インテリである。僕が「休日に図書館に行った」と話すと「変わってるねえ」と感心する。知識を増やす事は頭の良い人の専任事項だと考えている節がある。

アメリカ映画を見ているとわかるが、かの地でも椅子を高くしている人は、インテリ寄り(という表現)である。きびきび働いて、仕事の後にスポーツジムに行くタイプだ。
革張りの大きな椅子に座る立場になった時に、深々と腰掛けて熟慮するか、あるいは反り返って葉巻を吹かすかは、シナリオに依る。
とにかく現場の人間として働いている時には、十分に高い椅子に座っている事が「きちんとしている人」の表現になっている。

 

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ところで、僕が通っている講習会は、様々な立場の人が参加している。
観察すると、30%くらいの参加者は、低めに座面を調整して、べたっとした姿勢で机に向かっている。
パソコンも使う授業だから、そんなに低くしたら逆に疲れるんじゃないかという座り方だが、あまり気にしていないようだ。「モニターを使う時に望ましい姿勢」も講習では習ったが、もちろん気にしない。

元SEや機械の技術者だった人達は、椅子が高め。長丁場の授業では大変そうに見えるが、脚を完全に床に付けたくない様子。
僕も昔の経験で、高めに設定している。

 

これはしかし、どうでもいい話ではある。
他人の足腰と、他人の作業効率だ。お見合いの席じゃないのだ。

そもそも、「インテリ具合」なんて言い方をしなくてもいい。
少し前までは「育ちが違う」という表現があった。

かつて「氏より育ち」という慣用句が常用されていた時代があった(昭和、という)。あの頃は、育ちについて語る事はごく当たり前だった。どのような家庭でどのような教育を受けてきたのかを指摘しても良いのか否かは、「時と場合による」もので、荒っぽい家庭で育った不作法者を「育ちが悪い」と表現しても、それと人格とは切り離すことも可能だった。
時には本当に酷い、他人を傷つけるだけの「育ちが違う」もあったが、言葉としては「使ったら絶対に駄目」ではなかった*1

最近はこの「育ちが違う」は、半ばタブーのような言葉になったのだと聞いた。少なくとも学校では大人も子供も使えない言葉だそうだ。「人種が〜」や「民族が〜」と同様の表現になったと、学校に勤める知人から教えてもらった。

それで世の中が明るく正しい方向に進んだのか、と考えるとそうは思えない。逆に、色々と世知辛くなった結果として、タブーをひとつ増やしただけに思える。

繰り返しになるが、他人の椅子の高さなんてどうでもいい話だ。
ただ僕には、低くしても何も良いことはないよ、としか言えない。椅子の組み立てマニュアルにも、そんなに低くして使えとは書いていないと思う。「育ちが悪いなあ」とは思うけれど、不快だったり、彼らの人格や”評価”には関係ない。ただ単に、きちんと座る事を学ばず、身に付けられなかっただけだと考える。

 

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全然関係無いが、今日のお弁当はこんな感じ。

https://www.instagram.com/p/B51flXBgNta/

  • ひよこ豆とオリーブの炊き込みご飯
  • ピーナッツバターポテト
  • 葉ごぼうの煮浸し
  • ベーコンとジャガイモのカレー炒め

全体的にアースカラーアフガニスタンに派遣されているアメリカ陸軍みたいな色合いだ。じゃがいも料理が2つあるのも変だ。
でも味は多彩。特に「ピーナッツバターポテト」がお気に入り。蒸したジャガイモに、ピーナッツバターとピーナッツと塩を和えただけ。何かの小説に元ネタがあったはずだが、もう忘れてしまった。
ただ、ピーナッツバターポテトという、奇妙な料理だけが僕の中に残ったのだ。そういうこともある。

 

群青神殿 (ハヤカワ文庫JA)

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お題「どうしても言いたい!」

*1:「氏が違う」をタテマエとしては葬った時代だった。