観音寺で食べたもの、餡餅うどんとケーキの盛り合わせ。

香川県観音寺市に行った。
通過することは何度かあったけれど、目的地としたのは3年と数ヶ月ぶり。あの時は瀬戸内国際芸術祭2016のために四国を訪れていた。
観音寺の駅前に少しイベント展示があっただけで、主な目的地は「餡入り餅が入ったうどん」だった。
今思えばおそろしく効率が悪いルート選択だが*1、四国でまず散策した街として印象に残っている。とても静かで、からっと明るくて、静岡とは木や草や山がほんの少しずつ違う。そういうところを自転車でゆったり走る数時間は本当に楽しかった。

実はその時は、一番の目的だった「かなくま餅」が臨時休業だった。町のあちこちでお祭りをしていて(牽くタイプの神輿?を見物できた)店は閉めていたのだ。お祭りだから店は休み、というのものんびりしているが、それもまた良し。
代わりに適当に入った人生初の「ローカルなセルフ式さぬきうどん店」は新鮮な驚きに満ちていた。働いているのがお婆さんばかりだったこと、厨房での会話がほとんど聞き取れなかったこと、サイドメニューに炭水化物が多すぎること、全てが初体験だった。スター・ウォーズの、異星人だらけの酒場に入ったルーク・スカイウォーカー氏みたいな感じだったと思う。
というか、この「ローカルさぬきうどん店」の驚き・違和感については、今こうして四国に住んでいても、未だに感じている。

そんな自分にとっての“香川の原点”じみた町、観音寺だが、高松市で暮らしてみると用がなければ行く場所でもない。
「かなくま餅」のうどんも食べてみたいがそれだけではちょっと遠い。
でも1年ほど暮らしてみて、「観音寺方面で行きたい場所リスト」が充実してきたので、今日は突発的に行くことにしたのだ。

そして本日は食べたものについて書く。行った場所については明日。

 

かなくま餅 福田

https://www.instagram.com/p/B5b2z4tAFil/

餡餅うどんは、「かなくま餅 福田」の看板メニュー。
これが食べたかったのだ。

かりっと焼いた餡入りの餅が、白味噌のお雑煮に入っている。少し塩気が効いた腰のある讃岐うどんも入っている。
白味噌の雑煮に餡入りの餅といえば香川の伝統的なお雑煮で、茶店や甘味処では当たり前に食べることができる。大抵は煮込んであるので、食べていくうちに溶けてしまう。この店の餅は焼いたものを浮かべてあって、しかもしっかりとした餅だから、溶けることはない。煮た餅が苦手な自分にはありがたい。
うどんの為か、かなりイリコ出汁が効いているのも特徴かもしれない。餅の中にある小豆餡はもちろん甘いが、全然変な感じはしない。

 

食べもの (学研の図鑑LIVEeco)

食べもの (学研の図鑑LIVEeco)

 

 

餅入りということもあって、「小:うどん1玉分」でしっかり満腹。
ちなみに普通に「肉うどん」や「かけうどん」を食べているお客さんも多く、サイドメニューの「おでん」や「天ぷら」も含め、店の半分は普通の讃岐うどん店といった雰囲気。サイドメニューのガラスケースに「赤飯」があったあたり、餅屋らしさが感じられる。お赤飯は美味しそうだったし、たぶんこの甘めの味噌味に合う気がする。でもまず間違いなく満腹になってしまうから、持ち帰り用の品を買った。

名物の餅はほぼ売り切れていた。小さな餅が少しだけレジ横にあったので購入。これも美味しそう。

雑煮に餡餅と讃岐うどん、まるでB級グルメ狙いの面白メニューだが、かなり昔からあるらしい。巡礼路沿いで遍路さん相手の茶店を始めたのが店のルーツだと説明書きがあった。
観光客も、テレビ局の取材も来るけれど、店はなんとも落ち着いた、のんびりした空気。
次は醤油とイリコ出汁の餡入りうどんを食べたい。汁が2種類あるなんて知らなかった。

 

お雑煮マニアックス (dancyu特別編集 プレジデントムック)

お雑煮マニアックス (dancyu特別編集 プレジデントムック)

 
飛田和緒の郷土汁

飛田和緒の郷土汁

 

 

白英堂 柳町本店

ここは3年前に、ブログ「生きるとは自分の物語を創ること」の id:cimacox さんに教えていただいた。3年前は名物の「観音寺饅頭」を買った。喫茶コーナーはなぜか閉まっていて、お饅頭と煎茶を小さなテーブルでいただいたのだった。

cimacox.hatenablog.com

 

https://www.instagram.com/p/B5ciL3hAl71/

 

今日はその、おすすめの喫茶コーナー、というか和菓子売場とは独立して併設されている洋菓子売場と喫茶店に入ってみた。
入り口にはケーキのショーケースがあって、どれも美味しそうで迷ってしまう。迷った時はえいやっと「ケーキ盛り合わせ」を注文するのが俺のスタイル*2

このケーキ盛り合わせは素敵だ。
いや、凄いと言っていい。正直、びっくりした。

ケーキは3種が綺麗に組み合わされている。
フルーツの種類と量が多い*3
盛り合わせだから単品よりかなり量があるのだが、それでも下品になっていない。こういう贅沢な感じは意外と難しいのだ。
お店の人達の雰囲気も同じ。距離感や態度がちょうど良い。

全国的に有名な店のフラッグシップ店で、もっと高級なところならば、こういう品の良さは当たり前かもしれない。有名人がエッセイに書くような店*4
しかし銘菓の老舗とはいえ地方の小さな店で、地元の人が普段使いもしている店で、これができるのは珍しい。
名店とはこういう店を言うのだろう。

家の近くに欲しい。
家の近くにあっても、たぶん頻繁には行かない。良いことがあったら行く。そういう店だ。

 

 

BRUTUS特別編集 喫茶店好き。

BRUTUS特別編集 喫茶店好き。

 

 

 

誰かに勧められた場所にはできるだけ行くことにしている。
自分で自分の殻を破るより容易い。今の時代、3年前に教えていただいた情報も、スマホ経由で保存しておくことができる。きちんと3年と数ヶ月後に、こうして素敵な体験になる。素晴らしいことだ。

 

銀座ウエストのひみつ

銀座ウエストのひみつ

 

 

 

というわけで、今日の昼ごはんとおやつはこんな感じだった。
帰路の丸亀市でも寄りたい店があったのに、今日は閉店していた。

明日は行った場所について書く。寛永通宝の砂山とか、古いダム。良い場所ばかり。行って良かった。今日はよく眠れそう。

 

現代思想 2019年12月号 特集=巨大数の世界 ―アルキメデスからグーゴロジーまで―

現代思想 2019年12月号 特集=巨大数の世界 ―アルキメデスからグーゴロジーまで―

 

 

お題「もう一度行きたい場所」

お題「思い出の味」

*1:どうしてうどん屋を目指して旅をするのだ。今考えてもさっぱりわからない。

*2:スタイルと書いて生き様と読む。

*3:岡山のフルーツ専門店ならこの果物だけで800円以上するかもしれない。

*4:僕も大好き。