こういう旅もある

3日か4日前に連休を取ることになって、友人夫婦に「四国・瀬戸内国際芸術祭に来ないか?」と連絡をしてみたのが、この数日間のどたばたの発端。
急な話でもあるし、友人達は三重県在住でいささか遠い。普段それほど頻繁に会う間柄でもない。駄目元の提案だった。

でもその連絡をとったその日に、返答が来た。
いささか驚き、そして急いで準備をする。

急だから宿の手配もしていない。布団持参で、僕の部屋に泊まってもらうことにした。さらに言うと、先方の都合で、自分が車で迎えに行くことになった。

 

というわけで、まず自分が四国から三重に車で向かう。
夜に三重の菰野町で合流して、四国に引き返す。
到着時刻が遅くなるから、お風呂は菰野町の温泉「アクアイグニス」で済ませた。
夜の高速道路を西に走り、四国のアパートに到着後、寝る。

翌日は、まず讃岐うどんを食べに行く。
そして船に乗り、豊島へ。
豊島美術館は、ぜひ見てもらいたかったのだ。
友人達に大好きな場所を案内するのは人生の喜びのひとつである。

しかし今回気づいたのだが、普段は単身かつ自転車などの機動力があり、船やバスの時間もきっちりと計算して“島巡り”をしているので、お客様2名を連れた移動が予想以上に大変だった。労力ではなくて、普段は感じないタイプの気苦労がある。自分と行動パンターンが合い、配慮の塊みたいな人達だったのに、である。僕は単独旅行に慣れ過ぎてしまった。

豊島美術館と「心臓音のARCHIVE」、それぞれ楽しんでもらえたようで本当に良かった。この島巡り1日目だけで、声をかけた甲斐があったというものだ。

ちなみに今回の島巡り、写真を全然撮っていない。友人達を見ているだけで満足してしまった。
それから、風と波が強くて、いつもの瀬戸内海とは全然違う雰囲気だった。寝不足だったせいで、今まで必ず上がっていたフェリーの展望デッキにも行かなかった。異例尽くしの島巡りだ。

 

夜は高松のアーケード街を彷徨い、「しるの店 おふくろ」に。美味しかった。お気に入りの店がまた増えた。いつも混雑している以外は文句のつけようが無い店。

そしてまた、自分のアパートに泊まってもらった。
夜のお風呂は「仏生山温泉」だった。ぬるっとした温泉らしい温泉でした。

 

島巡り2日目の朝ごはんもうどん屋さん。
本当は「田畑の真ん中にある小さな製麺小屋、葱は自分で切る」みたいなディープ過ぎる讃岐うどん店に連れて行きたいのだけれど、港に行く途中となるとさすがにそういうハードコアな店は無い。穏当な、ごく標準的なセルフ式うどん店を案内した。

そして直島に連れていった。
連休中ほどではないけれどそれなりに混雑していて、バスなどは臨時便もある。7割くらいが外国人(そして中国の騒がしい団体客が皆無)だった。日本の行楽地でこの構成は本当に珍しい。特に海外からのお客さんは、アートに接し慣れている感じがする。そういう人達に交じっているだけで、さらに楽しめる様に思えてくるから不思議だ。

直島は「家プロジェクト」および「地中美術館」を中心に観た。
地中美術館もまた、「絶対に連れていきたかった場所」なので、満足。僕が感心し、好きな場所(鑑賞ポイント)を同じように見つけてくれた時は、本当に嬉しかった。

地中美術館の外では、野点をした。きちんとした抹茶や茶碗を持ってきてくれたのだ。風は強いが良い茶席だった。

帰りの船が満員で、増発された高速船に乗って高松に戻って、それから三重に戻ったら日付が変わっていた。
友人宅に泊まらせてもらって、そして今日。

朝、友人達の作る朝ごはんを食べてから、四日市市および菰野町を巡る。といっても疲れているのでほとんど寄り道をしない。


「Snug」で充実したイングリッシュブレックファストを食べ、「アクアイグニス」で温泉に入り、少し仮眠を取ってから四国に戻る。途中で渋滞につかまり、帰宅できたのは夕方だった。

最後の力を振り絞り、宅急便の受け取り、洗濯、シャワーを済ませてから簡単な夕食を食べて、今に至る。
こういう旅もある。長旅、でも旅をしたのは地元。
人生でそれほど無いタイプの旅だろう。なんとなく学生時代みたいな勢いで楽しかった。

ではもう少ししたら寝ます。
それほど歩いたつもりは無いのに脚は筋肉痛、車だって、もっと長距離を走ることも多いのに、なんだか頭がふわふわ疲れている。ビタミン剤も飲んだし、ストレッチもした。後は寝るしか無いのです。

あー楽しかった。ありがとー。

 

お母さん、旅はじめました (美人時間ブック)

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瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

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お題「行きたい場所」

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