直島周遊 ─ 地中美術館 李禹煥美術館 ベネッセアートサイト ─

「瀬戸内国際芸術祭2019が始まる前の静かな島を巡る日帰り旅」計画の第二弾*1、直島の美術館に行ってきた。

計画では豊島にも寄るつもりだった。
しかし朝に高松港に行き、適当な船に乗ってから考えてみたら、直島と豊島の行き来はかなり時間が限られてしまうことが判明した。
そもそも第一目標の「地中美術館」は予約制、決まった時刻に入り、さらに終わりの時刻を気にして過ごすなんて忙しない。ざっくりとした計算で、美術館には50分の滞在時間しかなかった。
そんなわけで、今日は地中美術館を堪能することを主目的と考えて、豊島はパスすることにした。
豊島は小豆島からの航路が“太い”ので、いずれ小豆島サイクリングと併せて楽しむ予定だ*2

 

せとうち暮らしVol.20 (特集:本はチケット。ページをめくると、そこは瀬戸内。)

せとうち暮らしVol.20 (特集:本はチケット。ページをめくると、そこは瀬戸内。)

 

 

瀬戸内国際芸術祭のサイトやパンフレット、それに瀬戸内の島々に関するガイドブックの類には航路こそ書かれていても、その本数までは一覧されていない。便数が多い航路を“太く”描き、そうでない航路を“細く”図示するインフォグラフィック的な地図があると便利だと思う。自分は3年前に2回、瀬戸内海の島々(岡山と香川)を巡ってその土地勘みたいなものを身につけたが、今回はすっかり忘れていた。
小豆島は高松から行きやすいが、岡山側の宇野港からはちょっと不便、そして今日行くつもりだった豊島は直島の隣だが、直島からは本数も少ないし接続も悪い(小豆島から行くのが便利)。
時間があったら自分で作ってみよう。

 

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

 

 

さてその直島、今回は自転車無しで上陸した。
山がちな豊島に行くつもりだったので自転車は不要だと考えたので。で、バスを使ったのだが、こんな平日でもそこそこ混んでいてちょっと驚いた。

観光客の7割以上が外国人、その外国人の6割以上が欧米人、といった印象。たまに中国や韓国からのお客さんもいるけれど、「中年以上の集団」さえ避ければいわゆる「うるさい中国人・韓国人観光客」に悩まされることもない。

欧米人の観光客はアート好きっぽい人が多い。日本人とアジア人は物見遊山の(つまりSNSに載せるために草間彌生のカボチャ前でひたすら記念撮影をする)人が目立つ。どうでもいいけれど、Instagramに撮影禁止の作品や館内を撮った画像を載せる人達は何を考えているのか。

 

地中美術館
3年前に訪れて、すっかり気に入ってしまった美術館。住みたいくらいに好き。

特にここの「モネの睡蓮」は特別で、今日は3回も訪れてしまった。
自然光の下で見る睡蓮、素晴らしい。心が洗われるというのか、あの白い部屋のどの場所にいてもため息が出てしまう。前室から見る室内、他の見学者も含めた風景すら好きだ。

もちろん他の2つの展示も良かった。
案内表示なんて見ないで適当に歩き回り、カフェで休憩をして、また歩いて展示を見て、とひたすら楽しむ。もう十分かな、と思った後に念のためまた歩き回る。120%堪能した*3。また行きたい。

李禹煥美術館は、前回の旅行では時間の関係で行けなかった。今回は待望の訪問となる。
いかにも現代アート、いいじゃないかここ、となんだか嬉しくなってしまう。説明用に貸してくれる冊子が便利。

 

船まで時間があったので、ベネッセのアートサイト、海沿いの施設群を散策した。
長袖Tシャツに薄いシャツを重ねてちょうどいい陽気。海と山と鮮やかなオブジェ。様々な色の肌と目の人達。ガイドブック片手に巡るのとは違う、のんびりした優しい時間を過ごした。

直島をバスで巡る際は、町営のバスとベネッセの無料バスを使うことになる。その接続が「つつじ荘」バス停。でもここの案内が不親切で、外国人旅行者の多くが困惑していた。外国語ができない自分が思わずペンと紙と身振りで説明したくらいに、皆が間違えたバス停に並ぶ。これ、芸術祭の時には是正されているのだろうか。

 

それから今日は多くの飲食店が休業日だった。臨時休業の貼り紙も多く見かけた。たぶん瀬戸内国際芸術祭を前に、今のうちに休んでおくつもりではないか。
というわけで、昼を抜いたのにもかかわらず、おやつの時間に開いている店が見つからず、土産店兼コーヒースタンドでコーヒーを買っただけで帰りの船を待つことになってしまった。
朝にヨーグルトと果物を食べただけで、後は美術館でレモンティーを飲んだ以外は何も口にしていなかった。船の出る「宮浦」の集落は観光客向けの店が多いので当てにしていたのだが、ほぼ全て今日はお休み。これは本当に困ってしまった。仕方がないのでセブンイレブン(島に唯一のコンビニか?)でアメリカンドッグとジャスミン茶を買った。そういえば先月の犬島周遊でも、帰路にお腹が空いて同じ店で買い物をしたのだった。
直島は本村エリアに小さなお店やカフェもあったはず。今回は「補給ポイント」を考えず歩いたのが失敗だった。

 

しかし楽しい1日だった。
まだ明るいうちに家に帰れたし、その後に家事も色々と済ませた。
次はたぶん芸術祭が始まってからの島巡りとなるだろう。それもまた楽しみ。

 

 

お題「もう一度行きたい場所」

*1:第一弾は先月の犬島。あれは楽しかった。

*2:今の三角自転車ではなくて、もう少し走りやすい自転車を注文しました。いつ届くのだろう。

*3:同じことを、沖縄の美ら海水族館でもしている。もう十分に楽しんだ、と自覚してからまたジンベイザメの水槽まで歩く。良い場所は限界以上に楽しむと、さらに何かが見えてくる。

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