ちょっと珍しい自転車に乗っているので、知らない人に声をかけられることもある。大抵は善良な自転車愛好者*1なのだけれど、なにしろ赤の他人に声をかける位だから、いわゆるマニアな人も多い。もっと言うと、かなり困った感じの人間もいる。
さらに言うと、そういう人は中年から壮年の「おじさん」である。例外無く、「面倒くさいおじさん」である。
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先ほどそういうおじさんに遭遇した。
急いで確認したい事があってWiFiが使えるコーヒーショップに入ったところ、その変なベスト(というかチョッキ*2)を着たおじさんは、カウンターでコーヒーを飲んでいた僕に声をかけてきた。
おじさん「おたく、外のあの自転車のオーナー?」
僕「はい。そうです」
お「初めて見たよ、STRIDA。イギリスの自転車だよね」
僕「そうですねえ。高松ではほとんど見ませんね」
お「俺、英国好きなんだ。俺の自転車わかる?」
僕(窓から見えるサイクルラックを見ながら)「…あのブロンプトンですか?深緑の」
お(指をパチンと鳴らし、そのまま僕を指差して)「ビンゴォ!」
僕「ありがとうございます」
今になって思う。
何が「ビンゴォ」だ。
この後に、首から提げたカメラのストラップがイギリス製だとか、カメラは最新のミラーレス一眼にオールドレンズを合わせているだとか、そういうトークを始めたのだが、まあつまらない話だ。
たぶん僕に語るのが半分、カウンターにいた店員の女性に語るのが半分といったところだろう。店員さんも客の2人(お&僕)が話しているので無視するわけにもいかない。
このタイミングで、上手い具合に同僚から連絡が来たので、ここで場を辞することにした。こういうおじさん、話が長いうえにこちらの都合を考えないことがほとんど。ちょっと強引にでも逃げるしかない。
もちろん世の中には、趣味に長けて話が面白いおじさんもたくさんいる。仕事で1ヶ月に1回合う年上の男性は、何を話してもきちんと面白くて、職場の皆が会うのを楽しみにしている。自分自身の話や、気に入っている持ち物の話をしているのに、押しつけがましいところがまるで無いのだ。
転じて本日のビンゴォおじさんは、あらゆる話のスタートとゴールが「俺が」である。残念ながら自慢の自転車もカメラも(価格は別として)凡庸というか、「探せばその辺にいる」感が否めない。凡庸でも全然構わないけれど、それを非凡と説明するのは嘘だ。そしてそういう嘘はつまらない。
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ブロンプトンは好きな折り畳み自転車だ。
一時期は購入も検討していた。友人が買ったのでなんとなく止めたが、今でも欲しいと思っている。だからこそ、と言うのは変かもしれないけれど、ブロンプトンと「面倒くさいおじさん」は壊滅的に似合わないと考える。「面倒くさいおじさん」に合う折り畳み自転車・ミニベロは何だろう、と考えると思考の沼にはまり込むので、今日はこの辺りで日記を終えたい。
全然関係無いけれど、今日のお昼は郊外のお店で讃岐うどんを食べた。どうやら僕は、コシのあるうどんが好きなようだ。この土地に住んで、讃岐うどんにもふわふわなものからしこしこしたものまで色々あると知った。
アスパラガスのかき揚げがとても美味しい。
名産地ならでは、である。