コーヒーとナイフと文旦と。

生産性の高いことは一切しない、のんびりとした休日でした。
仕事で名刺を交換した人が勧めてくれたカフェに行ってコーヒーを飲んだ以外は、ホームセンターで買い物をしたくらい。

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この辺りでは、コーヒーをこういう保温性のポットにいれて提供する店が多いですね。温かいコーヒーが2杯飲めます。「ポット入り」というメニューも別にあるので(少し高い)、はじめは間違えて注文が伝わってしまったのかと焦りました。

コーヒーは好きな味でした。
外でコーヒー、となると読書もセットなのでこのポット形式は有難いです。
悪くないお店ですが、ちょっと乱雑でセンスが合わないのが残念でした。フィルムカメラとアンティークな看板とレトロ趣味とサブカル精神世界本と自己啓発本と漫画と古い映画のポスター、そういう「店主の好きなもの」を整理せずにどんどん詰め込んでいくと、結果的に「どこにでもある無個性なカフェ」になってしまう現象には名前を付けられると思います。今日は見つけていないけれど、探せばナウシカAKIRAがありそうです。
それにしても年齢層が高いお店でした。置いてあるものは90年代から連綿と続くサブカル風味のカフェっぽいのに、メニューと客層は「街の喫茶店」、なるほど関西の喫茶文化です。あるいは我々が高齢化したのでしょう。

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先日、静岡の友人からチョコレート菓子とナイフが届きました。お菓子はバレンタインデーのプレゼント兼お誕生日プレゼントとのことです。しかし僕の誕生日は夏なのでした。この友人、毎年間違えています*1。しかし有難いことです。ありがとうございます。

自分で言うのも変な話ですが、僕へのバレンタイン・プレゼントはかなり“利率”が良いのです。友人もそれを期待していると言っています。
少なくとも今までの勤め先ではわりと喜ばれていました。職場のお菓子好きな人達(マニアと言ってよい)から「仲間」として認められたきっかけになることが多々あって、ある種の真剣勝負の場になっていた思い出があります。茶道の先生にも褒められました。
なにしろ甘党中年紳士としては、お菓子を贈られたとなれば、そのお返しには全力を傾けざるを得ないわけです。義理とか友とか本命とか関係無く、それぞれの個々人に対して甘党力(アマトウ-ヂカラ)100%で挑むことになるわけで、結果として割の良い投資になっています。特にお薦めはしませんしお願いするわけでもありませんが、でも貰えるのなら今年も頑張ります。

ナイフのほうは、フランス旅行のお土産でした。
オピネルのNo.9サイズ、ステンレスの刃。
これは「覚えていたら買ってきて」とお願いしていたものです。価格は日本よりちょっと安いくらいかと推測します。いや、日本で買っても2000円程度と、安いナイフではあるのですが。

 フランスの肥後守、なんて言われていますが確かに使いやすいのです。以前愛用していたものは鋼製の刃で手入れが面倒なので、今は防災用品として保管しています。

OPINEL(オピネル) ステンレススチール #9 41439 【国内正規商品】

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まずは木工用のオイルを含浸させて、拭き上げて、それからワックスを塗り込みます。
どういうわけかネットの情報では、わざわざ分解して、一晩くらい乾性油(エゴマ油や亜麻仁油)に漬け込むことが一般的になっています。これは職人が省力化のために行う「どぶ浸け」が、素人の「油が木の奥の奥まで染みこむだろう」という推測により曲がって解釈され、検索で見つかる基本情報として拡散していったのだと思います。
実際には乾性油はそれほど深くまで浸透しないし、多めに塗れば隅々まで行き渡るので、わざわざどっぷり浸けるなんてことはほとんど気持ちの問題でしかありません。浸けこむのならば乾いて表面皮膜を作らないオリーブオイルや椿油を使うべきでしょうが、それだって浸透するのは限定的です。
そもそもの目的である防水性や耐水性の付与、そしてナイフのハンドルという機能を考えると、たっぷり乾性油を塗り込んでしばらく置き、染みこまずに浮いてきた分を綺麗に拭って、軽く紙やすりで磨いてまた塗って拭いて乾燥、その程度で十分だと僕は考えます。ロック金具などはそれぞれの作業の後に丁寧に拭けば、固まって動かなくなるようなことはありません。心配ならば薄くシリコンオイルでも塗っておけばよろしいでしょう。
僕が最後にワックスを塗り込んだのは、ただ色合いを変えたかったから。機能的な意味はありませんし、たぶん何度か洗えば落ちてしまいます。

 

日清アマニ油 145g

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シマモト 桐油 400ML

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このナイフは折り畳み機構があるけれども、僕は畳まずに台所でペティナイフとして使います。刃渡り9cm程度の小さなナイフ、あると便利なのです。
丁寧に研ぐとすぱすぱ切れます。自分の使い方だと、しっかり砥石で研ぐよりも、頻繁に包丁研ぎ器(スリットを通すタイプ)を使うほうが合っているはず*2。というわけで今日からさっそく果物を切るなど活躍しています。

 

果物といえば、四国に移住してから、文旦をよく買っています。
この大きな柑橘、静岡では贈答品向けの高いものしか売っていませんでした。香川ではグレープフルーツよりは少し高いくらいのものがスーパーマーケットで気軽に買えます。
皮が厚くて可食部が少ない点は悲しいけれど、さっぱりしたとても美味しい果物です。さくさくした実がナイフや包丁で扱いやすい点も嬉しい感じ。夏蜜柑やスウィーティーではこうはいかないですね。
夏蜜柑のように日持ちがするのも独り暮らしとしては嬉しい限り。果物があっても平日には食べる時間がとれないまま数日、ということもよくあるので。

この厚い皮をなんとか食べられないか、と今日は白菜の塩漬けに少しだけ加えてみました。表皮も白い部分も薄切りにして少し加えると、白菜に少しの苦みとさわやかな風味が加わってなかなか面白い味になります。表皮のみ削いで柚子のように仕上げに使って彩りとしました。
生ごみを減らすほどの量ではありません。でもこういう工夫は楽しいです。

 

 


ここ高松市では、晩白柚もなぜか安いので、今度買ってみます。
しかし文旦も晩白柚も、なぜ安いのでしょう。静岡における甘夏のように農家の庭で取れるのでしょうか。
表面に傷などがあって、商品用に育てている感じではないものが安いのですが、それでも十分に美味しいので、ここしばらくは安くて大きい柑橘類を買い続ける所存です。

 

名前がわかる! フルーツ&ベジタブル図鑑

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*1:何度か説明をしたが、説明しても夏に誕生日プレゼントを貰ったこともないので、おそらく男友達にはバレンタインでの一括贈与をしているのだと推測する。

*2:切れ味が長持ちしないので、手間をかけて研ぐより簡便な研ぎ器のほうが便利。なんとなく西洋のステンレスナイフは雑に使うほうが合っている気がします。

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