良い方向について

転職と転居について、ネガティブな事ばかり書いている気がする。
「今の仕事を続けられない理由」なら山ほど挙げられる。
だからこそ今の勤め先で何度も慰留されても断ってきたのだけれど、しかし辞めた後に遠く離れた四国に移り住むこと自体は、前向きな理由もきちんとあるのだ。

まず四国という土地に興味がある。
「瀬戸内国際芸術祭」を堪能して、島も山も海も大好きになった。
雪に閉ざされるような土地ではないから、気候が静岡と違うといってもそれほど不便は無いだろう。

「瀬戸内国際芸術祭」が来年に控えている点も、実は転居の理由(前向きカテゴリ)のひとつだ。3年に1度のイベントに住処まで賭けるなんて馬鹿馬鹿しいし、そこまでのめり込んでいる訳でもないのだけれど、四国の会社から声をかけられた時にまず考えたのがこのイベントであることも嘘ではない。

まだ行っていない土地も山ほどある。
高知も愛媛も探検してみたい。近畿より西の県にも行きやすいだろう。
四国から出るには橋を渡る必要があるのが難点だけれど、静岡中部から県外に出るのだって1時間はかかるのだ。

 

友人知人と距離ができるのは正直寂しい。
とはいえ、「定期的につるんで遊ぶ」タイプの友人はほとんどいない。誰か特定の人と組んで遊ぶ趣味も無い。だからなんとかなる。

 

駄目なら辞めて戻ればいい、という覚悟ができたことも、一種前向きな理由といえるかもしれない。
1年前ならそういう気分にはなれなかった。
とにかくもう転職は嫌で、もちろん失業者でいるのも嫌で、待遇とかキャリアデザインなんて考えずに小さな会社に飛びこんだ。何があってもここで頑張る、自分の居場所を自分で作る、くらいの覚悟はしていた。
その頑張りが妙な具合に働いたのか、あるいは単に相性が良かったのか、小さくて新しい会社そのものは失敗続きだったけれど、自分はそれなりの評価を得ることができた。人生初の“ほぼホワイトカラー”職種で、ここまで他人から褒められるなんて予想外。特に取引先の人達から「うちに来ないか?」と言われると嬉しい*1
工場では「統計やレポート書きができる製造担当者」で、企業の研究所では「デザイン能力がある実験作業者」と、珍しい能力を持った傍流便利屋だったので、仲間からは褒めてもらえてもストレートに仕事全体を評価されたことはあまり無かったのだ。

ともあれ今は(その誘われている業界がバブルじみた景気であることを差し引いても)それなりに腹が据わっている。要は「たとえ次の仕事が合わなくて転職しても、なんとかなるだろう」と考えられる。
実際がどうかは別として、根拠が無くとも自信があれば大丈夫。

 

独り暮らしも楽しみ。
いつのまにか世の中の色々が便利になっていて、過去の独り暮らし期間よりも快適に過ごせる自信がある。

 

直島誕生――過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録

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今の仕事そのものに未練は無い。というか、さっさと引き継ぎを終えて辞めてしまいたい。引き継ぎを済ませないで突発的に辞めようかと思う時すらある。
でもその先の新生活は、不安4割で楽観が6割といったところ。
なんとなくAmazonなど眺めながら「四国生活で必要なもの」を物色する毎日である。まだ買わないが、物欲だけがむくむくと拡がっていく。

 

 

ひっこしました (祥伝社黄金文庫)

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*1:沖縄の人から誘われた時は、かなり心が動いた。どうせ住むなら南の島がいい。