カレー屋 ロストコーナー

台風が来る前にと清水区まで外出する。
以前から気になっていたお店、御門台の『ロストコーナー』へ行ってみた。

場所は味噌ラーメンと大きな餃子で有名な『一元』のすぐ近く。目立たない普通の家みたいな建物だが、中はきちんと「個人経営のカフェっぽい雑多なカレー屋」になっている。駐車場も4台分ある。

 

静岡のおきて シズオカを楽しむための50のおきて

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こういうインテリアのお店、90年代から00年代にはあちこちに存在した。カフェを名乗る店の7割以上がこんな感じだった気もする。

サブカルっぽい本や漫画、世界各地の雑貨がちょっとした隙間に飾られている。ライブのフライヤーや古い映画のポスター、それからCDがカウンターに積まれているのもなんだか懐かしい。
メニューにはピースフルな店主のメッセージのページがあり、スピリチュアルと反権力と代替医療と雑なナチュラリズムがごた混ぜになっている辺りも、ある種の類型となっている。
「自分の個性・好きなものを自然体で」が彼らの店の基本方針なのだが、それがどうにも似通ってしまうのはいかにも時代の空気といった感じがして楽しい。ただ「“あの時代”の中央線沿線的な店」だけで通じる人もいるだろう。
カレー屋なのに非エキゾチックで、しかしメニューはインドカレー店とも洋食屋とも違う、ある種の日本らしさ溢れるこぢんまりとした雰囲気は、逆に今の若い人には新鮮に映るかもしれない。

そんな店が去年くらいに新しくできたのだから面白いではないか。

 

[静岡]本のある場所 (momo book)

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カレーはまあ、薬膳っぽいというか、香辛料を効かせている「自然食」的なものだった。とても美味しい。
今日は「ポークビンダルー・カレー」と「青唐辛子とマトンのカレー」の2種類を選択した。200円の追加で2つのカレーを一緒に盛ってもらえる。

特に青唐辛子とマトンのカレーが気に入った。
それなりに辛いけれど後に残らない。ひーひー言って水を飲んでもまだ口の中が熱い、という我慢比べみたいな辛さではなくて、とてもすっきりしている。
マトンの風味がわりとしっかり感じられたので、苦手な人は避けたほうが良いかもしれない。僕はその肉の匂いも含め、このカレーの持ち味として楽しめた。

ドライフルーツ入りのパウンドケーキとコーヒーも美味しかった。
充実した昼食となった。

ところでロストコーナーという店名、とても素敵だと思う。
カズオ・イシグロの小説にも登場した。少し古い歌にも会ったと思う。「遺失物保管所」あるいは「失われた場所」。カタカナ言葉としても詩的な趣がある。

 

自分にとっては近所ではないけれど、ちょうど「お気に入りのカジュアルなご飯屋さんが無い」エリアだったこともあり、今後も何度か立ち寄りそうな予感がある。良いカレー屋さんでした。

 

 

そいねドリーマー

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