ちぐはぐな昼ごはん

外出先で12時を過ぎたので、そのまま外食でお昼ごはんを済ませることにした。オフィス街というか中小企業の雑居ビルが密集する土地で、飲食店がまるで無い。周囲は倉庫と大工場が続く工業団地で、やっぱり気の利いたお店は無さそうだった。

それでも車で移動中に、小綺麗な中華料理店が見つかった。GoogleMapでのユーザー評価も悪くない。というわけで、入ってみることにした。ちょうど「中華料理店のランチセット」を食べたい気分だったのも、お店を選んだ理由。

 

水牛食品 油淋鶏のたれ 420g

水牛食品 油淋鶏のたれ 420g

 

 

しかしこの店がとても酷かった。
油淋鶏がメインのランチなのだが、まずその油淋鶏がどかりとテーブルに置かれる。量は多いが、付け合わせも何も無い。会食に使うようなお店だったら、3人でシェアしても良さそうな感じの盛り付けだった。

とにかくそれを食べながら待つ。油っぽいが、味はまあ悪くない。しかし延々と揚げ物を食べ続けるというのは、なかなかに辛いものがある。味や油の問題というよりも、「口の中の、間が持たない」感じがする。この油淋鶏に茹で野菜でも添えてあればそれで十分なのだが…なんて想像をしながら食べ進めていく。

次に来たのがフルーツ入りヨーグルト。
酪農国の郷土料理じゃあるまいし、どうして揚げた鶏とヨーグルトを交互に食べなくてはならないのだ。
次に漬物。変な緑色だが、こういうお店の漬物は変な色なのが当たり前なので気にならない。ここで「本日のスープ:春雨とザーサイと干し魚」がやってくる。
「ごはんはまだですか?」と訪ねてみる。
漬物を運んできたおばさんは、いくぶん不審げな顔で「ごはん少なめ、ですよね。今出しますか?」と聞いてくる。何かマナーに反する発言をしたみたいな気分になる。フランス料理の席で「美味しいポタージュだったね。それじゃあ次はデザートとコーヒー!」と言ってしまったみたいに。
よくわからないが、世界のルールが書き換えられた場所なのかもしれない。
確かに注文する時に「ごはんは少なめで」と頼んだのだった。だから、ごはんは後に出すのだ。そういう空間だったのだ。

とにかくそれでようやくご飯が到着する。五穀米で、量はそこそこ多い。既に半減した油淋鶏とヨーグルト(フルーツ入り)で、このご飯を食べ進めていく。この感じ、何か懐かしい。そうだ学校給食だ。気付いても、特に嬉しくはないのだけれど、とにかく発見ではある。

これで、最後に杏仁豆腐が登場するのだからたまらない。
いや、ランチメニューに付属する杏仁豆腐は紛れもない喜びの素なのだけれど、序盤に登場したヨーグルトとの関係が解せない。全体のちぐはぐさにもう一段の深みを加える杏仁豆腐だったような気がしている。

 

そういう昼食のせいか、午後はなんだか眠くて、どこか気持ちも悪くて、夜までぼんやりとした体調不良感があった。夕食も少なめに済ませた。
お風呂に入って、歯を磨いて、ようやく今になって日常に身体が馴染んだ気がする。
あの世界の食事を食べてはいけなかったのかもしれない。妖精の国の食事を食べた者は妖精のコトワリで生きるみたいな、何か不条理を身体に入れてしまったような、「本日のランチ」だった。

 

ウー・ウェンの野菜料理は切り方で決まり!

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