鳥貴族という店に初めて行った

 

友人と夕食兼打ち合わせをすることになった。
さあどこに行こうか、と考えるが良い意見が出ない。
2人ともお酒を飲まないし、焼肉やお寿司ほど豪勢にするつもりもない。そもそも話し合いをしなければいけない。気軽に長居できるところというとファミレスくらいしか思いつかないけれど、それもなんだかつまらない。

ふと友人が言った。「酒を飲まないからこそ、居酒屋というところにふらりと行ってみても良いのではないか。普段はそれこそ選択肢に無い場所、だからこそあえて行くべきだ。日常というやつに不意打ちを食らわせてやれ!」
道理とは言えぬが、面白いかもしれない。
ちょうど、前に読んでいた本に「鳥貴族」という居酒屋チェーン店が登場し、なんとなく記憶に残っていたので、そこを目指すことに。幸い、我々の住む土地から車で辿り着ける場所に1店舗存在していた。

鳥貴族、たまにTwitterでも見かける名前。
安い。気軽。釜飯が美味しい。東京に行くとあちこちで見かける。Webサイトでメニューを見ると、確かに安い。学生時代にこういう店があったらなあ、と思う。

 

超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)

超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)

 

 

 

で、その鳥貴族に行ってきた。
なぜかソフトドリンクに「フルーツジュース」があった。これは居酒屋メニューに壊滅的に合わなかった(飲んでみた)。
店名の通り、焼き鳥がメニューの中心を成している。他の一品料理も鶏肉が多い*1
焼き鳥は大きめ。1皿に2本で、2人で分けて数種類を食べていけばそれだけで満足する量だった。同じ種類を何回も注文する必要が無い。1本ずつで十分。

ドレッシングをかけたキャベツは、おかわり自由だった。店員さんが「これは基本」と言っていて、確かにおかわり自由のシンプルな葉野菜があると、それをぱりぱりと食べながら合間にその他の行動(焼き鳥を食べたり、会話をしたり、飲み物を飲んだり)をすることになる。

釜飯は、内面がフッ素加工された小さな羽釜を固形燃料で20分以上熱して作る。机の上でひたすらぐつぐつしていて、僕達のペースだと他の注文を食べ終えた頃に蒸らし終わる計算だ。
この釜飯もなかなか美味しい。綺麗に薄めのお焦げができて、いかにも鶏飯という風味があって、これを主軸に「お食事」ができそうだ。

そういえば、日曜日だからか、居酒屋だというのに子供連れが目立った。普段から居酒屋慣れしているような家族だけでなく、行楽帰りの家族が「家に帰る前に夕食を済ませる」という感じで入っていく。子供向けのドリンクメニューもあった。

打ち合わせも近況報告もしながらあれこれ適当に食べて、お腹いっぱいになって、1700円/人くらいで済んだ。お酒を飲まなかったにしろ、ずいぶんと安上がり。普段ならば、そのままどこかでお茶とケーキの時間になるのだけれど、今日はお互いに満腹なので、それじゃあまたねと解散した。

こうして、僕達は自身の日常に不意打ちを食らわし、人生の未到地をまたひとつ減らすことができた。
店員さんの唱和がうるさいことは難点だけれど、お酒が飲めなくても楽しめる居酒屋だったと思う。旅先で海鮮居酒屋みたいなところに入って、アルコールを注文しないとすごく変な顔をされることがあるが、なにしろ鳥貴族は酒だろうがフルーツジュースだろうがトニックウォーターだろうが同価格である。酒飲みほど何度も注文しないぶん、長居しないよう気を遣えば、酒を飲まない人間でも迷惑ではないと思う。

 

というわけで週末が終わった。
今から少しパソコン作業を行う。それから、もちろん寝る。

 

 

*1:写真はありません。

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