ぶどう餅・武道餅・ブドウモチ

昨日の夜遅くに帰宅して(京都〜名古屋の辺りで新幹線が少し遅れた)今日は比較的のんびり仕事ができるかと思ったのだが、約1.7日相当の仕事を放り出しての緊急出張だったので、当然忙しいのだった。

でも定時には帰宅。
週の最初に旅行に行って、週の終わりに出張したので、いささか疲れている。
疲れている時には甘いものが良いとゴーストが囁くので、自分用のお土産である「ぶどう餅」を開封した。

これはまったく「インスタ映え」しないお菓子である。
試しにビューティー・フィルター機能を最大目盛りまで適用してみたのだが、まったく変化が無かった。自分の顔で試すと別人になるのに。

しかしこの地味な佇まいこそ持ち味であり、僕はとても可愛いと思っている。
串団子型なのに串が持ち手になっていないあたりも面白い。
丸めたこしあんに小麦粉を溶いた生地をかけ(あるいは薄く包み)、串に刺したまま蒸しあげたのだと推測する。もちろん冷めているから、外皮部分はぼそぼそしていて、餅や団子の類としては素朴に過ぎるようにも感じる。
でも、僕は高松駅で売っているお土産菓子のなかでは、これがいちばん気に入っている。
個人用の3本入りが売られていることも手に取りやすい理由だが、なんというか、企画書の匂いがしないところがまず素晴らしい。

餡のあっさりした甘みも、土産菓子には珍しいと思う。
ぱくぱくと食べるより、きちんとお茶を入れて楽しみたいところ。


裏面の製造者や品名が書かれているシールの文章も良い。
以下、引用する。

武道餅は、古くから伝えられている味の良い日本一の珍菓ですが、残念ながら日本一、日持ちが致しません!

 原材料から改行せずになかぐろ(・)を挟んでこの文章が続き、次には串に注意する旨の言葉に続く。

シンプルな材料をただ蒸して作る。
だからこの真空パックを開けてしまえば、本当に「賞味期限は未開封の際の目安です。開封後はお早めにお食べください」の決まり文句そのままの食べ物になる。
しかもそれを「日本一、日持ちしない」と高らかに謳う。いいじゃないですか。

お土産和菓子といえば民話風のライナーノーツが多数派で*1それはそれで良いものだが、この「いつだって現役」な説明文は、買うたびに読んでしまう魅力がある。

高松に行ったら、ぜひ購入して欲しい。
駅にある総合土産物店兼コンビニエンスストアが手軽。いつか「三本松駅前」の巴堂に行きたいものだ。すでにGoogleMapには☆をつけてある。
高松店ならば駅から徒歩圏内。どうやらおはぎも美味しいらしいし、たぶんこのぶどう餅も、蒸したては文句なく美味しいはずだ。
ここはいつか、出張の隙をついて訪れたい。

 

 

ちなみに皿の下にあるのは先日購入した本。
平城京のごみ図鑑」。
小中学校の副教材というのか資料集というのか、教科書とは別の大きな判型の本、あれの楽しさがほのかに漂う。歴史好きならば小学校高学年でも面白く読めるだろう。高校生が読んだら、進路決定に影響するかもしれない。良い本でした。

 

 

 

*1:介抱した旅の僧から伝授されたのがこの羊羹であります。その温かき心は今も昔も旅人を云々…

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