三重県のお菓子といえば「関の戸」

三重県に遊びに行った時に必ず買うことにしているお菓子、「関の戸」。本店というのか、関の街まで行くのが本式なのだろうが、自分の行動範囲では近鉄四日市の駅ビルか、御在所サービスエリアが便利。

小さくて地味。餡を薄い餅で包み、和三盆みたいな砂糖でまぶしただけの、素朴なお菓子だ。

でもこれがとても美味しい。
土産物として職場で配ることもできる価格帯と日持ちなのに、お茶のお稽古でも喜ばれるのだから面白い。ちょっと和菓子が好きな人だと、次に行く時は買ってきて欲しい、と頼まれるくらいなのだ(お茶の先生もそのひとり)。

 

冬虫夏草

冬虫夏草

 

 

今日は職場に持っていった。
今日も好評だった。
お土産だから多くの人がお礼を言ってくれる。しかしそこから、味の感想を伝えてくれることは珍しい。
さらに今日も「お店の場所」を問われ、「次に行くのはいつか。その時には(お金を渡すから)買ってきてくれないか」と言われてしまった。

もしかすると、静岡県民の嗜好にぴったり合ったお菓子なのかもしれない。つまり我々が普段飲む、あの色の濃い「深蒸し茶」に合う味。静岡の人間は、おおむね緑茶に合うものなら正義だと考えているので。

僕は専ら、「関の戸」はコーヒーと楽しむ。あっさりして酸味が薄ければ、最高の組み合わせだと思う。

関の戸 (1984年)

関の戸 (1984年)

 

 

 

私たちの星で
 

 

 

昔、三重県に住んでいた時は、静岡銘菓「8の字」が同僚達にものすごく喜ばれた。
「次に帰省する時」が決定すると、Excelで作った「購入希望リスト」が渡される、そんな仕組みが職場で出来上がっていたくらいだ。
パートさん達には、小袋入りの8の字をお土産にしていた。これは開封されないまま保管され、「掃除当番を代わってあげた時」などにお礼として使用する、そんな風習がいつのまにか出来ていた。
原始的な貨幣みたいで面白い。
冒険旅行をする人達がゲリラの検問や酋長に「日本製の煙草」を渡す、みたいな感じもする。
さすがにあの(時々は凶暴になる)三重県のおばちゃんパートさん達を静岡銘菓でコントロールする気にはならなかったが、でもあの不思議な高評価は、今でもときどき思い出す。
「蕎麦粉抜きのそばぼうろ」みたいなお菓子なのだが、どうして老いも若きも、誰も彼もが8の字が好きだったのだろう。
何度か聞いたが「だって美味しいやん」しか回答が無かった。

 

ポケットに静岡百景

ポケットに静岡百景

 

 

 

t_ka:diaryは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。