うどんの国から帰ってきました。

 

はあ、疲れた。
2泊の出張、しかも仕事の半分以上は「経営者会議での議事録制作」というのは、さすがに精神が疲弊する。隣は社長で、向かいの席には出資者(肩書き知らず)。
まだ勤務日だけならば10日も働いていないし、大企業ではないためしっかりした社員教育だって受けていない*1。そういう半端な人間が中長期的な戦略会議の話を聞いて、文章に書き上げるのだ。仕方がないから、ただの「文字おこし」に徹した。これくらいならばGoogleのアプリでできるのではないだろうか。

とはいえ、精神の疲労については、明日に甘いものでも食べたら回復すると思う。
心身の総合的な疲れ具合でいえば、ここ最近のお手軽貧乏国内ひとり旅行のほうが疲労度は高い。
ひとり旅だと、無闇矢鱈と歩き回ってしまう。暴飲暴食気味になるし、何にせよ無理ばかりする。

出張は誰かと一緒にいるし、基本的にお行儀よくしている必要があるし、今回のような“新人の顔見せ兼研修”みたいなものはほとんどお遊びである。それにそもそも出張というものは、例えばオフィスで働くよりも、手や頭を使う時間は少ない。工場でトラブルがあったら心も身体もへとへとになるが、新幹線を使った出張でそこまで根を詰めている人はまずいないし、雑談だって自分達のペースで出来る。

 

今回は行く前から「讃岐うどん!」と叫んでいたので、基本的に食事は讃岐うどんだった。そういう地方食が好きな人が案内役(地元出身)だったこともあり、小屋みたいなセルフうどん店や、繁盛しているお店まで、それぞれ特色のある場所に連れていってもらった。
「まだ試用期間の身だから」と食事はその人のおごり(または経費)で自分は1回も支払っていない。最初は恐縮していたが、支払額は2人分で700円とかそれくらいなのだ。これくらいならば、単純に感謝するだけでいいからこちらも気が楽というもの。

うどん店、それぞれ特色があるのはわかる。そしてどの店も抜群に美味しい。言うならば「味の違いは間違いなくビビッドだ。しかしその違いを言葉として表現するのはとても難しい。難しい、というよりも必要としていないのだ。ただ愉しめばいい」という感じだった。

村上春樹氏がアイリッシュウイスキーの産地を訪ねたエッセイ「もしぼくらの言葉がウイスキーであったなら」 みたいな感じだが、しかし本当にそうなのだった。

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

 

 


ともあれ安くて美味しい郷土食というのは、掛け値無しの街の財産だと思う。
麺の腰が評価されているお店(びっくりするほど小さかった。小屋だ、あれは)のうどんは、つゆを付けずに食べてみたら、薄い塩味のお餅みたいな美味しさだった。誰もそういう食べ方をしていなかったが、いつか丼の半分くらいは「プレーン」で味わってみたい。讃岐うどん、小サイズが選べるのも嬉しい。

本当は、夕食は「会社の偉い人達」が一席設けてくれるはずだった。ただし僕も引率の先輩社員も下戸で、ちょうど関連会社の忘年会も開催するということで、そちらに参加することになった。気楽でいいが、素面で、知らない人だらけの居酒屋で、日付が変わるくらいまでお喋りするのは、それはそれで大変だった。結局、今回の出張では「ご馳走」的なものをほとんど食べられなかった。

 

食べられなかった、と言えば甘いものもほとんど食べていない*2。午前中のおやつも、午後のおやつも、夕方のおやつも、宿の夜の甘いものも無し。その代わりお土産はしっかり買ってきた。「おいり」は明日からの精神的支えとなるだろう。

 

 

 

*1:入ってから知ったが、この会社はベンチャー企業と言って差し支え無い規模と雰囲気と状況だった。

*2:駅の中にあったUCCの喫茶店で食べたワッフルが意外と美味しかった