小さな芸術祭と高波オイスター

めぐるりアート静岡

静岡市の5箇所で開催中の芸術イベント『めぐるりアート静岡』のうち、東静岡駅のすぐ隣にある「アート&スポーツ広場」の展示を見てきた。

ここは大昔、1/1ガンダムの立像があった場所。いつになったら“有効活用”されるのだろう。今はだだっ広い公園となっている。
元はJR(の前身、国鉄か?)の貨物駅だった。だからだろう、コンテナや車掌車を使った展示がある。

焼き物の林檎を持ち帰り、SNSを通じてその拡散先をプロットする、まで含めてひとつの作品としている「Pop-dot Project」には、僕も参加した。

 

 

 

 

 

 


個人的なお気に入りは、車掌車を使ったもの。
今の時代の正統な“素敵”が詰まっている。


子供の頃、いつか車掌車には乗ってみたかった。ペンキを塗り重ねたなんともいえない黒と、ゆるやかなカーブの屋根、ちょっとした金具も素晴らしい。

そんな車掌車に、詩と小さな可愛いもの*1と古い道具と、そういう素敵なあれこれが詰まっている。

最初に観て、帰りにもう一度、立ち寄ってしまった。

 

いかにも地域のイベント、というものから、本職の芸術家による現代アートまで点在していて、予想外に楽しい。

ただぼんやりするだけでも、そこに見馴れないおかしなもの(例えば大きなリンゴ)があると世界は少し面白くなる。


国道沿いのショッピングモール「MARK is 静岡」から徒歩5分。興味がある人はもちろん、何かしら興味のきっかけを探している人は立ち寄ってみると良いと思う。

天気も良かった。

 

天気といえば、今週末は「大道芸ワールドカップin静岡」だ。静岡県中部における、唯一の文化的な催し。今から楽しみ。

 

大道芸ワールドカップ―ねらわれたチャンピオン

大道芸ワールドカップ―ねらわれたチャンピオン

 

 

 

牡蠣

帰宅したら、伯父が牡蠣を届けてくれた。
小ぶりの牡蠣がたくさん、濃いめの味付けで佃煮になっている。

この牡蠣、浜で拾ったという。
先日の台風では、高波と暴風が静岡県清水区の海岸に押し寄せた。その強い波風は、テトラポッドに貼り付いて暮らしていた牡蠣達を剥がし、砂浜へ打ち上げた。台風の翌朝、近くに住む伯父(と近所の人達)は、この牡蠣を拾い、そして選別し、下拵えし、佃煮にした、というわけだ。

ほとんどの牡蠣は波とともにどこかに流されたはずだ。
確率的には50%が“殻だけ”かもしれない。
早朝に拾ったとしても、調理には適さない状態のものも多かったという。

それでもバケツに一杯の収穫があって、こうして我が家にもお裾分けが回ってきた。

季節と環境から小さいものばかり、砂を取り除く作業もあるから*2、最近はわざわざ拾う人もいなくなってきた、と言っていた。
確かに、砂を洗い、軽く干してから佃煮に仕上げるのは面倒だろう。栗の渋皮煮タイプの季節の恵みだと考えると、とても贅沢。

秋が深まってからの台風で、しかも波が強め、かつ夜に通過し朝には浜を歩ける、それだけの条件が揃わないと食べられない、貴重な恵み。

しかしこれ、ごはんに乗せるだけでも美味しいし、生姜と和えて温かいうどんに添えるのも良い。
貴重な佃煮ほど早く減る、それは世の有り様としては正しいのかもしれない。しかしなんとも切ない話ではある。

この秋に獲れる(拾える)牡蠣のことを、地元の人達は「高波オイスター」と呼んでいるそうだ。とても格好が良い。

 

北海道 かきの佃煮 120g 【常】
 

 

 

ともあれ良いものを観て、良いものを戴いた。天気も良かった。申し分のない1日、と言ってかまわないだろう。

 

お題「秋の味覚」

お題「芸術の秋」

今週のお題「休日の過ごし方」

 

*1:樹脂に封入されたイラストや、たくさんのポラロイド写真、小さな金属の装飾など

*2:だから佃煮にするのが基本なのだろう。