きゅうりとトマトとゴーヤーの大量摂取

我が家には、季節ごとに大量の野菜が届く。
父の知り合いや親戚が、それぞれ家庭菜園を営んでいて、誰も彼もが同じ野菜を同じ時期に育てるため、いきおい収穫物も同じ頃に採れることになる(苗を買う店も、たぶん同じ)。
そして、父も含め全員が素人園芸であり、間引きや調整なんて技術は持ち合わせていないのだ。肥料だって量らない、生産調整なんて概念は、もちろん無い。

なにしろ年寄りばかり。ちょっと変わった品種を育ててみよう、とか、家庭用に小さく育てる方法や苗を選ぼう、なんて工夫はしない。

 

そんなわけで、冬には大根が山のように届いた。「笠地蔵」のラストシーン並みに、玄関先に大根が積まれていたこともあった。
そして、今はきゅうりとトマトとゴーヤーが毎日届く。

家族は登山旅行に行ってしまった。しばらく家には僕ひとり。
仕方がないから、きゅうりとトマトを山盛りの冷やし中華を夕食に作った。
麺は半分でも良かったかもしれない。野菜だけでお腹いっぱい。少量のハムを塩で炒めて、これら野菜に負けないアクセントとした。錦糸玉子は作る元気が無かった。

ゴーヤーはおひたしにした。
しかし妙に苦い。
沖縄を旅した際に、「ゴーヤーは放っておいても育つが、美味しい野菜にするには、それなりの手のかけ方がある」と聞いたが、つまり今日食べているゴーヤーはそういう“手のかけ方”をしていないのだろう。
何かひと味、と思いつつも塩昆布をまぶす以外の工夫ができない。
それほど美味しくなくとも、もそもそ食べるのを甘受せざるを得ないくらいに、元気が無い。

 

なつやさいのなつやすみ

なつやさいのなつやすみ

 

 

そう、今はとても元気が無いのだ。
夏バテなのか自律神経失調症なのか、とにかく心身ともにとり散らかった感じがして落ち着かない。部屋だって荒れるし、工作は中途半端な状態で止まっている。
とにかく今日はもう“店じまい”にしたい。さっさとお風呂に入り、読書でもして、寝る。頑張っても良いことは何も無さそう。
とりあえずビタミン剤と、スポーツジムで貰った試供品のプロテインを飲む。

 

貰ったものに対して、文句みたいな事を書いてしまったが、しかし毎年同じ状況に陥っているので、そろそろ「自分はナスと青菜」「ゴーヤーを担当したい。きちんと作り方を調べて、美味しいものを作る」「じゃあ自分がトマトを適量育てる」みたいな対策が必要ではないか。父も含め、こういう趣味のことは「奥さん」側が指摘・提案しても聞く耳を持たない人達なのだが。

 

パン屋再襲撃 (HARUKI MURAKAMI 9 STORIES)

この本を買った。
フランスの漫画、いわゆるバンドデシネで、村上春樹の短編「パン屋再襲撃」を描く。かなり原作そのまま、だからこそ「ああ、こういう感じなのか」と細部が鮮明になって、面白い。あまりに鮮明すぎて、原作のもやっとした感覚だけで満足な人は、不満に思うかもしれない。繰り返し読んだ漫画がアニメ化されて、声が「固定化」された時みたいに。
僕は新鮮な体験として、楽しめた。村上春樹ファンならば、ひとつの新しい視点として、おすすめします。

パン屋再襲撃 (HARUKI MURAKAMI 9 STORIES)

パン屋再襲撃 (HARUKI MURAKAMI 9 STORIES)