ぜんぶ観た!帰ってきた!楽しかった!:北アルプス国際芸術祭2017

旅が終わって、その日に行った場所のことを思い出すと、不思議な気持ちになる。
「今日の午前中はあんなところを歩いていたのに、今はもう家で、いつもの風景」という感慨のようなもの。
旅で知り合った人とも、もう完全に他人。今はFacebookInstagramでのフォローなどもあるけれども、じゃあ再会しましょうか、なんて風にはならないだろう。それでも旅での小さな会話や、相席や、手助けが無駄だとは思えない。
特に今回のような一泊二日の短期旅行では、その不思議な感覚が強い。たぶん明日の朝には、消えて無くなる感覚。

 

さて今日は、朝がやたらと早かった。
安い宿に泊まったのだけれど、どうやら登山趣味の人達のための宿でもあったようで(だから精算はチェックインと同時)、夜中の3時過ぎには人の動く気配がする。壁は厚いが、廊下の物音は聞こえてくるものだ。
そんなわけで僕も、早く寝て、そして早く起きてしまった。買いこんでいた“おやき”と野菜ジュースで空腹に対応した後、二度寝したくらいに眠かった。

しかし信濃大町駅周辺、というか大町の中心街は、基本的に夜も朝も、食事が不便だ。
朝は本当に苦労した。選ばなければ喫茶店はあるし、駅の立ち食い蕎麦は有名らしいけれど、気の利いた旅先らしい素敵な食事を求めると、途端に“詰む”ことになる。なにしろ芸術祭の展示は10時からの開始であり、それまでは何処かで時間をつぶす必要がある。
ちなみに気の利いた食事、例えば地元の果物を使ったパンケーキとか焼きたてのパンとコーヒーとスープ、みたいなものは、Googleに聞いたところ「白馬高原か松本市へ行け」とのこと。つまり、若い人ががんばっている小洒落たお店が極端に少ない土地柄のようだ。

僕は車で黒部温泉郷に行き、そこのケーキ屋さんでコーヒーとケーキ(ルバーブのティラミス)を食べた。早朝におやきを食べていたからこれで十分。
この店はスープやお店で焼いたドイツパンもメニューにあったから、ずいぶん多くの人が「助かった」ようだった。


素泊まりで朝食は外で済ませるつもりの、小綺麗な女の子達やカップルの「朝食難民」が、駅前やバスターミナルに散見されたから、彼らのためにも次は配慮願いたい。ちなみに昨日は、ランチ難民も見かけた。店を選ばなければ何とかなるが…という残念な状況だった。


もし僕が、次の北アルプス国際芸術祭に参加するとしたら、宿はどこかの温泉郷にする。駅前と中心街が芸術祭の中心とはいえ展示の数はそれほどでもないし、拠点にするには街は過ごしづらい。ならば、温泉旅館やホテルでのんびりして、ゆっくり芸術祭も楽しむ、というスタンスが良いと思う。

 

 

そう、展示の数自体がそれほど多い訳でもないのだった。
瀬戸内国際芸術祭の時は、宿の立地にしろ、移動・食事の時間配分にしろ、「観たい展示(と船の時刻表)」を中心に考える必要があった。
今回の芸術祭の規模で、しかも自家用車があるのならば、1泊すれば時間が余るくらいなのだ。他の観光と組み合わせて丁度良いくらい。
僕はところどころで自転車を引っ張り出して、田舎道の散策もして、ついでにスーパーマーケットで地元のパンやお菓子を買って、とのんびり過ごしたのに、正午には展示全てを(もちろん現時点で参加できるものに限るが)観てしまった。何も計画せず、結局はガイドブックも「読み物」としてのみ活用し、ほぼ無計画で、そんな感じ。
それでも物足りなくは感じていないのだから、良い作品揃いだったのだろう。いや、中には「はるばる山奥まで歩かせて、これかよ」と思ったものもあったのだが、もう忘れた。

 

そんなわけで、帰りはあちこちに寄り道をして、それでも遅めの夕食は自宅で摂ることができた。夕食は途中で買った「峠の釜めし」。
長野県、以外と近い。元気があったら、松本も寄れたかもしれない。

というわけで、実に楽しい芸術祭と、そして旅でした。
写真や詳細は後日。今日はしっかり寝る。

 

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