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春から消えたひと

同じ事業所に勤めていて、仕事で何回か話をした程度の人が、先週末に懲戒免職になっていた。同じ職場といっても数百人の人間が働いているし、そもそも僕は親しい人も少ないから、最初は誰のことかわからなかった。

 

まあ、変なことを言う人ではあった。
「PTAは女性向けの仕事」とか、なんだこの人は大丈夫か、と思える発言が僕の耳にも入るくらいだから、そういう方面の失敗が辞める原因だったのだと推測する。
そして、常に女性蔑視の姿勢を隠さない人ではあった。不愉快なので書かないが、今時そんな人がいるのか、くらいの人は意外と多い。

 

今日初めて知ったのだが、この人は僕と10歳程度しか年齢が違わない。もっと「価値観の凝り固まった、どうしようもないお年寄り」だとばかり思い込んでいた。髪が妙に黒々として、嫌な感じに日焼けしていたから、見た目は何歳にでも見える「おっさん」ではあった。

 

そしていきなり、セクハラ関係のアンケートとWeb講習が開始されたのであった。
くだらない手間ではあるものの、仕事を辞めるくらいに非常識な行動をした人間のほうがくだらない訳で、彼を止められなかった周囲の人間も含め、やはりこれは受けるべきペナルティなのだと思う。
そして早く、一刻も早く、こんな馬鹿かつ深刻な問題は仕事の場から追放するべきであり、ならばアンケートだろうが講習だろうがテストだろうが、何だってやるし、やるならば本気で挑むのが社会人の勤めだろう。
「忙しいのだから、休憩時間にやってもいいんだよ」と何か含みのある言葉が上司から届いたが、もちろん仕事の時間にやります。当然ですね。

 

こうして新年度の初日に“消える”と、まるで不祥事を起こした学校の先生みたいである。僕は幸いなことにそういう状況に遭遇しないで大人になったが、あれは先生も辛いが、ぼんやりと察した子供達だって辛いと思う。もちろん被害者誰にも増して辛いのだが、それはそれとして。

では寝ます。
外は雨。でもそれほど寒くない。
冬の間、部屋に入れていた多肉植物を半分だけ外に出した。たぶん枯れないだろう。

 

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