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10月9日(日)女木島 男木島(前編) #瀬戸内国際芸術祭 そしてノーベル文学賞

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 全2巻 完結セット (新潮文庫)

今年のノーベル文学賞ボブ・ディラン氏。
なんとなく「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を思い出す。自分の中で古びない作品のひとつ。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻 (新潮文庫 む 5-4)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻 (新潮文庫 む 5-4)

 
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 下巻 (新潮文庫 む 5-5)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 下巻 (新潮文庫 む 5-5)

 

 

さて旅の思い出について。
2日目は早朝から高松港に行くつもり、だった。が、1時間ほど寝坊した。アラームを止めてからぼんやりと二度寝睡眠薬(4分の1錠)が効き過ぎた。
それでも、朝食を省略して、ほぼ予定通りの時刻には高松へ到着。幸いなことに駅から港はとても近い。大きな荷物だけコインロッカーに入れて、港へ。

春の瀬戸内国際芸術祭には無かった状況が発生していた。行列だ。
切符を買うための行列が、早くもできていた。予想はしていたが、こんなに並ぶとは。怒って係員に文句を言う人もいたが、でも普段は島民のための船、増やそうといってもそう簡単にはいかないだろう。高松は瀬戸内の島々の、そしてこのイベントの(交通上の)ハブでもあるうえに、宿泊客も多い。いきおい集中してしまう。

でもさすがにイベント慣れしている。速やかに連絡船を増便し、フェリーに乗りきれなかった人達を輸送する。僕はフェリーに乗ることができた。
並んでいる間、列の後ろにいた女の子(愛知の美大生だそうだ)と少し話した。
そして、交代でトイレや買物、そして食事まで済ますことができた。こんな時、例の讃岐式うどん店(やはりというか、港から徒歩数分の場所にあって、朝から開いている)が便利。宿を出る前に軽く野菜ジュースなどを飲んできたから空腹ではないが、でも後のことを考えるとお腹に何か入れておきたい、という程度の食事をとれる。しかも美味しい。

 

今回の行き先は、男木島と女木島。
島に近づくとやはり盛り上がる。春の時は本州から小豆島や直島に向かった。その時とは海も島も少し様子が違う気がしたが、これは上手く書けない。

まず辿り着いた女木島は、良くも悪くも観光地らしさが目立つ。
島に到着したらほぼオートマティックにバスの切符を買わされた。ほとんどの人が切符売り場に並び、それじゃあ僕はまず港の周りを散策しようかとぶらぶらしていたら、「にいちゃん早く買わないと駄目だ。バスが行ってしまうし、そうなると次の船までこの狭い港だけで過ごすことになる。ほらバスが出てしまう、お金は運転手に渡せばいいから、早く早く(標準語訳)」と声をかけられて、急いでバスに乗ることになったのだ。なんだか古臭い観光地みたいだったな、と思って山頂に到着したら、まさに古臭い観光地にある由緒正しく怪しい観光施設「鬼ヶ島大洞窟」だった。
こういう安っぽい見世物、大好きだ。でも今回はそういう気分ではないから、たとえこの島が鬼ヶ島のモデルだったとしても、やはりパスする。代わりに洞窟前の茶店で黍団子を食べながら、地元の老人と話をして過ごした。老人はとても目が良く、眼下の海に浮かぶ小舟に誰が乗っていて、これから何処に何をしに行くのかを教えてくれる。
最初はこの観光地じみた観光地に連れてこられて損をした気分だった(鬼ヶ島大洞窟なんてベネッセに買収されちゃえばいいんだ。そして建築家に再構築されちゃえばいいんだ、って思った)。でも1皿180円の黍団子と老人との会話で、やっぱり良いところだと思い直した。

帰りのバスで元の港に向かう途中、あとは集落を歩くだけ、というあたりで途中下車する。坂道を下りながら展示を見て歩くには楽な選択。静かでこぢんまりとした村。細い道を歩きながら点在するアートを見ていく。

いちばん気に入ったのがこれ。古い建物をまるごと改造して、映画館を作ってしまった。かわいい内装だけでも楽しいが、短編映画を延々と上映していて、それも素敵。アジアの若手作家のアニメーションなどは、YouTubeで見るよりもやはりスクリーンが良い。
ここはかなり気に入ったため、帰りの船の時間を計算して、できるだけ長く、何度も出入りした。

setouchi-artfest.jp

 

 

この女木島で有名な作品といえば、林立する海鳥のアート作品。これはもう、船が港に入ってきたところから迎えてくれる。

帰りの、というか男木島行きの船を待つ間、眺めて楽しむのにぴったり。

setouchi-artfest.jp

 

坂が多く、かつ狭い島。
船が2時間毎に来ることもあり、その2時間を過ごすのならばバスと徒歩、1日楽しむのならハイキング気分で、と多彩な楽しみ方ができる。次に行く男木島と、それから他の島々とも少し違う雰囲気もあって、そういう多様性を感じられただけでも、訪れた甲斐があったと思う。

男木島については、明日か明後日に書きます。明日は会社の飲み会があるから、また別の話(例えば愚痴)になってしまうかもしれません。それもまた、日常。