映画『マイ・インターン』

今日は体調不良で仕事を休んだ。
頑張ればなんとかなりそうで、しかも休めばそれだけ自分の状況(周囲の評価とか、溜まっている仕事とか)が悪くなりそうだけれど、この期末進行の無茶苦茶な忙しさから考えると、しばらくは休むチャンスは他に無さそうだったので。
戦略的撤退。気は咎めるが、まあルール違反を犯したわけじゃない。それに無理をすると後々に響きそうな状況ではあった。
有給休暇があることは、会社勤めの大きな利点だと思っている。「他に替えがきく」というのは、得がたいことなのだ。

 

さて、そんなわけで寝込んでいる。
ようやく起きられるようになったので(思っていたより辛かったらしい)、では部屋で安静にできること、ということでAmazonVideoで映画を鑑賞。
便利な時代だ。iMacRetina displayも役に立つ。

選んだ映画は『マイ・インターン』。昨年の作品。

実は複数以上の友人知人から薦められていた。「君を思わせる主人公なので、絶対に観ておくように」みたいな事を言われていた。
いやいや老ロバート・デ・ニーロが洒脱にキャリアウーマンの成長を助ける映画で、僕のどんな要素が含まれているのか、って思ったけれど、なにしろ僕に映画を薦める人はそれほどいないから、興味深く観た。「パシフィック・リム」をもう一度観るという選択もあったのだけれど。

 

これがなかなか面白かった。
形式というか雰囲気は、現代版の「ニューヨークで恋も仕事も手に入れちゃう若い女性」系の映画で、そこに世代間のギャップを盛り込んでいる。ほとんど、汚い存在は出てこない。きらきらして、こう言ってはなんだけれど、僕の愛好する作品群とはかけ離れている。
ワンフロアーを贅沢に使ったオフィスにお洒落な若者達が働いていて(もちろんiMacが並ぶ)、みんな楽しそう。
ロバート・デ・ニーロさんはよくできた紳士で、彼らに良い影響を与えていく。衝突なんてほとんどない。
要は「いい話」だった。

 

たまには間違いをする若者も(ヒロインも)、みんな賢い。育ちの良さが伝わってくる。そして、良いと思ったものは老人の繰り言だろうが気にせず我がものにしていく。この辺りのからっとした雰囲気は、日本では難しそう。あるいは、日本映画には難しい。

ここまで小綺麗な話なのに、ちっとも飽きさせない辺りが、この映画の優れたところ(の1つ)だと思う。
僕達だって、こういう世界を望んでいるのだ。「時代が違う」「境遇が違う」「世界が違う」といった「差異」を壁にせず、というよりも壁を感じたうえで認めていけるようにしたい。『天冥の標』でいうところの「併存し、かつ触れあう」価値観だ。
違ってもいいのだ。仕事の場なら成果を、プライベートならば感情を、きちんと尊重して、節度を持った関係を築いていければ、それで十分。
この「節度」がストレートと描かれていたところが、映画に説得力を持たせている。でなければ、凡庸な「キャリアウーマン映画」と「素敵な老紳士映画」を足した、ファンタジーにも程がある下品な作品になっていたと思う。

 

 これで、僕に勧めた理由が「iMac」だったら困る。
おじいちゃんだったら、さらに困る。たとえロバート・デ・ニーロでも、僕はまだそこまで老けていない(ハンカチは持っている)。日々、「壁」は楽しんではいるけれど。

 

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