一億総活躍大臣

村上さんのところ コンプリート版

あまり政治の事は書かないことにしているが、今日はこの「一億総活躍大臣」という言葉に、びっくりした。
なかなか受け入れにくいセンスである。例えば勤め先でこの種の言い方をされたら、「なんだよこの古い体質の会社は社長は基地外かよ」と思うだろう。
ラーメン屋の壁に殴り書きされていたら、それだけでもう減点対象となる、そういう種類の言葉。

 

しかしそういう時代なのだろう。まさか豪腕の総理大臣とその周辺が、無理矢理にこの種の言葉遣いを推し進めている訳ではあるまい。こういう言語センスを喜ぶ人が多い、と考えたほうが自然だ。

大変に困ったことである。
困っている、という事実をもって、僕は「非国民」として再教育されそうな、そんな予感がする。

 

そうでなくても、個々人の「活躍」は、それぞれの胸の内で定めさせて欲しいものだ。「幸福」や「成功」と同じく、それは”社会”の側があれこれ言うべきものではない。
国のために我々が活躍するのではない、と言い換えてもいい。我々の活躍のために、国や行政や、その他諸々が助け合うのだ。モノサシは常に、個人の側にある。
これは前述の「幸福」を、この大臣に当てはめてみるとわかりやすい。

『一億総幸福大臣』

いきなり、ディストピアSF小説になった。
町内会の幸福推進委員会と幸福婦人部、それに会社では幸福サークルが"任意"の活動をする、もちろん幸福警察や幸福省も頑張る、そんな世界へ、あと一歩である。

ところで、僕の日常は「活躍」といえるのだろうか。
例えばこのブログは、休日の自転車とフルーツタルトは、本の衝動買いは?だんだんよくわからなくなってくる。

困ったことだ。

 

エラい人にはウソがある ―論語好きの孔子知らず

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