寝て、起きて、旅に出る。

仕事をえいやっと片付けて、ほぼ定時に帰宅。
先週まではおそろしく忙しかったが、その合間を縫って諸々の期末業務を済ませていたため、今日は想定していたよりも平穏だった。明日と来週の月曜日に休暇を取得しても、たぶん迷惑はかけない。それに旅行よりも仕事を優先させるわけにも(もちろん)いかない。

 

全然関係無いが、職場の先輩社員から、自己啓発本を貰ってしまった。よりによって僕に自己啓発本、それを沖縄(沖縄!)で読めというのか。
「勉強」を「学び」に言い換えただけで啓発が進むと思っていそうな先輩。今日はこの人からのメールに「モチベ」と書いてあった。「モチベーション」の略だという。正直なところ苦手。しかも「モチベ」と半角カナなのだから、困ってしまう。この「僕が苦手なことを二重三重に畳み掛けてくる」能力への耐性が欲しい今日このごろ。

 

 

マルアイ コットン 祝多当 御餞別 20枚入 ノ-6194×20P


よくわからないのだけれど、今の職場では、旅行のための休暇に関しては、「目上の人」からの餞別がある。先輩社員や直属の上司、僕の部署の場合は研究職の人達(僕達に仕事を依頼してくる)がカンパ的な集金をして、3000円から6000円くらいは渡してくれる。
概ね「有給休暇を2日以上使用」と「飛行機を使う」ことが、この餞別の条件となっているらしい。僕は目下のところ下っ端の立ち位置だから、それなりにまとまった額を貰えてしまった。
この金はつまり、職場に買ってくるお土産代としての使途が期待されている、らしい。
僕は旅行に行っても、あの「真空パックされた薄くて大きな箱入りの無難で数の多いお菓子」を買う習慣が無い。友人知人、職場でも仲の良い人への土産は吟味するほうだけれど、集団に向けた土産というものには縁がない。
そもそもこの土産用餞別を構成する樹状構造に、何人が関わっているのかも把握できていないのだから、困ってしまう。
まさか「うなぎパイ」を買うわけにもいかないし、静岡銘菓「8の字」で済ませてしまうわけにもいかない。
まあ、沖縄ならば「ちんすこう」がある。あれは美味しいと思うし、安い。それに、数のわりにはかさばらない(仕分けした箱に並べられていない点に好感が持てる)。多めに買っていけばいいだろう。余ったら自分で食べる。

 

隣の部署には、数ヶ月に一度は旅行に行く、趣味としての旅を楽しむ人がいる。旅のために貯金をして、暇があれば国内外を訪れる。この人に限っては、もはや餞別制度は適用されない。南アフリカに行っても、ユーコン川を下っても、休憩時間の話題にはなるものの、土産は期待されていない。たぶん本人も、そのほうがいいと思っている。フィンランドの凍った湖をスパイク付きのマウンテンバイクで疾走した後に「ムーミン・サブレ24枚入り」を買いたいとは、思わないだろう。
僕だって本当は、餞別なんて固辞したかった。例えば1000円くらい会社に寄付することで職場への手土産が免除されるのならば、そうしたいくらいだ。

というか、職場の事務を担う女性社員から「御餞別」と書かれた白封筒を貰った時は、本当にびっくりした。新手の早期退職優遇制度かと思った。
せめて「どういう性質の金で、何が期待されていて、関係者は別紙参照」くらいの情報は添えて欲しかった。こういう「職場だけの常識」に無自覚な人が多く、だから説明不足が当たり前の場所で僕は働いていて、そしてこの種の情報を聞き出すのは、なかなか難しいのだ。

 

さて、今から荷物の最終チェックを行う。
雨天も考えた装備へと変更する。それから、いくつかの日用品の補充。ソーイングセットは不要だろう。髭剃りは持っていく。ホテルの髭剃りは痛いので。
もちろん(先輩には悪いけれど)自己啓発本は家に置いていく。内容はAmazonで把握した。7つのポジティブな(略)が強いオーラを(略)という話でした。