ホットケーキとマンデリン

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おやつの為に、静岡市の「つきさむ」まで行った。

今日はホットケーキを食べた。甘く煮た干しいちじくと、生クリームが添えてある、でも基本的にはシンプルなホットケーキ。少し小さめで、ふかふかしていて、ホットケーキ自体はそれほど甘くない。
ホットケーキミックス的な甘い香りがしないのは、粉から配合しているからか、あるいは最近は香りが控えめなホットケーキミックスがあるのか。よくわからないけれど、とにかく美味しいホットケーキだった。

 

コーヒーは「11月のコーヒー」を「多め」で。
11月のコーヒーは、マンデリンだった。インドネシアの最上級品とのこと。
「オレンジやチェリーのような」と黒板に書かれている通り、かなり特徴的な酸味を感じた。

コーヒーに関しては、こういう特徴のはっきりした、スペシャリティコーヒーらしい品よりも、全てが中庸の、一般的なブレンドコーヒーのほうが好きかもしれない。ある程度は香ばしくて、少し苦くて、酸味はほどほど、そんな感じ。しいて言えば、すっきりしていて、後味が残らないのならば文句は無い。原則としてミルクも砂糖も入れない。

特徴のある品は、飲んでみると「なるほど解説の通りだ。産地や種類でこんなに違うものなのか。面白いなあ。奥深いなあ」とは思う。でもまあ、それだけだ。今のところ、「あの味をもう一度」と渇望するような1杯には出会えていない。ジャコウネコの排泄物から取り出したコーヒーも飲んだことがあるが、「そうか、こういうものか。美味しい。高い。珍しい」と思っただけだった。

その点、今日のマンデリンは、とても良かった。マンデリンの特徴が良いかたちで明確になっていたと思う。

でもたぶん、今後も基本的には、つきさむにおいては「アルプス・ブレンド」を注文する。僕がコーヒーに求める味と香りが、非常に高いレベルで、押し付けがましく無い形で、カップに収まっている。「アルプス・ブレンド」という名前も好ましい。

 

 

コーヒーといえば、ベトナムの安いカフェで飲んだ1杯が記憶に残っている。安いといっても、都会住まいの中流以上の人が行く店だったが。でも安かった。
ガイドさんが言うには「品種からして違う。安価なインスタントコーヒーの原料にするもので、はっきり言って下級品だ。濃く淹れて、コンデンスミルクで甘くして、ようやく飲める代物であり、要するに裕福な観光客の飲み物ではない」という事だったけれど、あれは不思議に美味しかった。コンデンスミルクは不要だったし、普段はそれほど好まない深煎りの苦味も、ちょっとスパイシーな癖も、なんだか妙に気に入ってしまった。
大袈裟に言えば、フランス植民地時代から続くカフェ文化や、原産国であることの、凄みのようなものを感じたのだ。「庶民の味でこのレベルか!」という驚きがあった。
地酒が郷土食に合う、みたいなものかもしれない。あるいは単なる、旅情によるバイアス。もちろん、「庶民の味」への期待感もあったはずだ。

でも、あのコーヒーこそは、僕にとってのスペシャリティコーヒーだと思う。
土産に買ったコーヒー豆もインスタントコーヒーも(さらに言うとホテルの喫茶室の高いコーヒーも)、残念ながら“あの味”ではなかった。帰国してから何度かベトナム産コーヒーを買ったが、やっぱり違う。

たぶんロブスタ種の、輸出には適さないくらいの低級品だったのだろう。日本に住んでいれば色々な店で高くて特徴のあるコーヒーが飲めるけれど、あの品には出会えない。他人に話すと大抵は「それはつまり、貧乏舌では」と笑われてしまうが、しかしなんと言われようと、あれこそがお気に入りであり、「コーヒーなら何でも美味しい」という自分にとっての、憧れの味なのだ。

 

 

 

 

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