わたし自意識過剰?

今日もよく働いた。まあ、トラブルもなく、概ね穏やかな日だったと思う。
何か面白い出来事、あるいは怒ったり呆れたり困ったりする、つまりは日記に書くようなエピソードがあった気がする。でも職場の同僚の言葉で、全て忘れてしまった。

仕事を片付けて、さあ帰るかというタイミングで、ちょっとした雑談をした。内容は覚えていない。他愛のない、そして自己紹介の要素を含んだ会話だったと思う。今の職場に配属されてまだ日が浅いから、どうしても自分語りや、逆に質問っぽい形の会話になる。

どうしてそうなったのか、今でもよくわからない。ただ話の流れが唐突に分断されて(いたように、僕には思える)いきなり、「ねえ、私って自意識過剰?」と聞かれたのだ。
いきなり、そんなことを問われても困る。ほとんど反射的に「よくわからないですね。自意識に適正量があるのかも、自分にはわかりません」と返答した。正直なところは「自意識過剰って人に聞く時点で、もう決定的に自意識過剰じゃないのかな」と思ったのだけれど、なにしろ仕事を教わる身だから、下手なことは言えない。

「言いづらくても正直に言って!私って自意識過剰?私って自意識過剰?」と、質問を繰り返す同僚さん。今思い出すと、ちょっと怖い。日常に潜むサイコ・ホラー、という感じがする。でもその時は、心の中で「うわあ、面倒くさい人だ。自意識の過不足はともかく、あなたって面倒くさい!あなたって面倒くさい!」と繰り返し考えただけだった。

その時、実に素晴らしいタイミングで、Windows7のソフトウェア・アップデートが完了した。Windowsは確実に進歩していると思う。いつだって僕を助けてくれる(携帯電話はAndroidで、自宅ではOSXを使っているけれど)。

「あっ、アップデートが終了したみたいですよ。これで帰れますね。ああ良かった良かった。明日から連休!晴れるといいなあ。では、お先に失礼しまーす」といった白々しい台詞とともに、ちゃちゃっと帰り支度をして、素早く職場を後にした。
同僚さんも、「おつかれー」と、ごく普通に返事をしてくれた。

 

彼女の場合、頭の中にある変なスイッチが入ったとか、突発的にメンタルヘルス的な問題が発生した訳では無いのだと推測する。もしかすると、そういう言葉遊びや流行の言い回し、あるいはお笑い芸人のネタという可能性もある。

ただ、雑談が盛り上がると、少し言葉の使い方が妙になる人というのは、確かに存在する。特にデータを取った訳ではないが、若い人に多いように思える。
何年か前には、とにかく全ての発言の頭に「ぶっちゃけ」をつける人がいた。今ならば「めっちゃ」だろうか。
昔の勤め先には、焦ると「とりあえず」を連発する人がいた。社員やパートさんに厳しく教育と指導をする立場だったから、この口癖(?)は、常に反発と戸惑いを招いていた。不幸なことだと思う。

そういえば、大学生の時の知り合いは、酩酊すると「要するに」が口癖になった。ほとんど全く要約していないのに「要するに」なのだ。
おそらくは、自分自身の発言を自分の頭(脳?意識?)がきちんと捉えない、気にしない状態なのだろう。個人差、もっと言えば性格の問題のような気がする。

僕個人としては、たとえ朴訥でも口下手でも、きちんと考えて語る人のほうが好感が持てる。「自分でも何を言っているのか把握していないし、そんな事は全然気にしない。楽しいからいいじゃん」という姿勢は、なんだか(悪い意味で)子供っぽいと思う。
どこかの図書館に「言葉は理性の道具であれ」といった意味の格言が掲げられていたが、確かにその通りだと思うし、少なくとも勤務時間中はそうあって欲しい。たとえ雑談であっても。

 

全然関係ないけれど、最近は「どちらかといえばS?それともM?」とか聞く人がいなくなって、実にありがたい。僕はどちらの性的嗜好でも無いと自覚しているが、それはともかく、そういうことはカジュアルに他人に聞くべきではない、と思っているので。
「血液型は?」や「雨男?それとも晴れ男?」も困る。「すいません。宗教には興味が無いので…」と答えたくなってしまう。
こうなると、趣味の問題だとは思うが。

 

 

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