簿記とパンケーキ(3段)と微笑みの魔法

簿記の勉強は(日程としての)折り返し地点を超えた。
ずいぶん理解が進んだと思う。大枠としての簿記は、我が物にできたと思う。しかし簿記の真髄は細部に宿る。細々とした暗記項目が日々の悩みの種だ。

 

 

一週間の慰労ということで、デニーズに行きパンケーキを食べた。
今日はチョコレート味を選んだ。チョコレート風味のクリームとチョコレートアイスとチョコレートソースによってデコレートされている。味は普通。まあ美味しいとは思うが、とびきり素敵でおかわりを要求するほどではない。
しかしファミリーレストランというのは、あれだけメニューが多様なわりに基本的に美味しいのが凄い。

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凄いといえば、少し妙な体験をした。
僕がパンケーキを賞味している時に(同時に読書も進行中)、幼稚園帰りらしき4人連れが入店した。大人の男女が1人ずつと、それぞれの子供が1人ずつ。なかなか珍しい組み合わせだと思う。彼らは僕の隣の席に座る。
いわゆる不倫なのか、単に仲良しなのかはわからない。
しかし子供を放置して
「ねえ私達どういう風に見えるのかしらフフフ」
「普通のパパ友とママ友だよウフフフフ」
「パパ友って、やーだーフフフ」
「普通だよウフフフ」
といった気持ちの悪い会話を続けていたから、気になって仕方がなかった。

なんというか、デニーズ的ではない人達だと思う。もちろんデニーズは全てのファミリーと単身者に開かれたオープンなレストラン・チェーンだから叩き出す訳にはいかないのだが、それにしても子供達が僕の向かいに座って質問(その本はおじさんが書いたのか、その本は面白いか、プリキュアは好きか、等)を繰り返しているのに放置するのは、マナー違反と言われても仕方がないと思う。
僕が超能力者だったら、持てる能力を尽くして妨害工作をしただろう(4名を店の外に放り出していたかもしれない)。しかし無力な僕は、幼稚園児に「本(ヨハネスブルグの天使たち)を読んでいるので席に戻って欲しい。本は面白い。プリキュアは詳しくない。パパとママによろしく」としか言えなかった。

その後は、そのパパとママのほうをじっと見つめて、心で「この小さな人達を何とかしてくれ」と訴えた。3分くらいして、ようやく「ほらおじさん怒ってるでしょウフフフフ」とママのほうが言い出す。
しかし僕は思う。僕が怒っているから駄目なのではなくて、僕のボックス席に無断侵入するのが駄目なのだ。

なにやら凄い人達だなあ、と怒る前に感心してしまった。「まるで敵無しじゃないか」と。
そんな無敵の人達に「悪いけれど、お子さんは席に座らせて下さいね」と伝えたところ、「何しろ子供だものでウフフフ」「ねぇ、じっとしてられないよねえフフフ。ショーくんごめんなちゃーいって言って!おじさん怒ってるから」と言い返されてしまった。
僕が困っている事まで含めて全部楽しくて仕方がない、という感じのサイコ・ホラー的な応対に、ますます困ってしまった。思わず「迷惑です」と言ってしまう。
そんなやりとりを聞いていたのか、店員さんがやってきて「迷惑行為はお止め下さい」とたしなめてくれた。ようやく彼らにも(ある程度の)迷惑人としての自覚が生じたようだった。デニーズにおいては店員さんが絶対の裁定者なのだ。
その後は気まずかったし、パンケーキも食べ終えたので、読書を中断して店を後にした。

そして今、思い出すとなんとなく愉快な気持ちになる。僕の読書とパンケーキ・タイムより、彼らの逢瀬のほうが何倍も重要だったと思えてくるフフフ。ウフフフフという笑いが伝染ってしまったウフフフフ。

願わくばこの日記を読んでくれた人達みんなに微笑みが伝われば良いと思うフフフフフ。

 

 

ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

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